5月1週目は波乱だったのか、来週のドル円為替に向けてのポイント整理

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 アメリカでは、重要な経済指標が続々と発表され、議会では予算案やヘルスケア修正法案なども続々採決された目まぐるしい一週間が終了した。5:00(すべて日本時間)には1ドル112円45銭と伸び悩んだドルも、最終的には1ドル112円80銭まで急伸して取引を終えている。ドル高の傾向が依然として残ったまま来週を迎えることになった。4月雇用統計の結果と今後の注目点について整理してみよう。

 1ドル113円を突破するところまでドルは買われていたが、5月5日15:00の時点で1ドル112円09銭とかなり苦戦していた。雇用統計の発表が近づくにつれてドル値は上がっていき、17:00には1ドル112円45銭、21:30の発表直後は1ドル112円70銭まで急伸した。4月雇用統計の結果は非農業部門雇用者数が21.1万人と事前予想の18.5万人を大きく上回っていた。失業率も4.4%と事前予想の4.6%よりも下回っている。ドル買いが活発化するも、平均時給が前年比+2.5%と事前予想の+2.7%を下回ったこともあり1ドル112円33銭まで急落した。

 日付が変わって5月6日1:30以降から、利上げやバランスシート縮小について言及するFRB長官のコメントが発表されて、市場はまたドル買いとなった。

 1:40にはブラード・セントルイス連銀総裁が「年内のあと1回の利上げには反対しない」2:30のイエレンFRB議長だけはアメリカ経済や金融政策への見通しについての言及を避けた。2:55にはローゼングレン・ボストン連銀総裁が「インフレ期待は抑制されている」3:00にはエバンズ・シカゴ連銀総裁が「インフレ目標達成は重要」3:30にはウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁が「今年は2・3回の利上げを予想」と発表した。

 2%のインフレ目標に近づいていることを受けてドル買いは活発化して今週の取引が終了している。

 今後のリスクは、5月7日のフランス大統領決選投票での極右派ルペン氏の奇跡の巻き返し、5月9日の韓国大統領選に合わせた北朝鮮の動きであろうか。

 来週は4月に入ってからのアメリカ経済状況を表す生産者物価指数(PPI)、消費者物価指数(CPI)、小売売上高などの注目経済指標も発表される。市場の予想以上に平穏だった今週のような流れになるのだろうか。世界平和の傾向も強まることを期待したい。