日本作品が影響を与えていた!?ラ・ラ・ランドブームの裏に隠された日本作品とは

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ハリウッドだけでなく、日本でも空前の大ブームとなった『ラ・ラ・ランド』(17)。実は日本のある作品が本作にインスピレーションを与えていたのではないかとされている。これを知ると『ラ・ラ・ランド』がまた楽しめる!そんな日本作品を手掛けた監督とは。

『ラ・ラ・ランド』のもとになった?
鈴木清順監督の『東京流れ者』(66)。この作品は作曲者不詳の伝承歌である、「東京流れ者」ベースに、映画化したものである。歌唱シーンやスタジオのポップな色使い、衣装も色とりどりであり、どことなく本作を思い返される雰囲気の画づくりがされている。あらすじはヤクザの抗争を描くバイオレンスな内容になっているがミュージカルのような歌唱シーンもあり、様々なジャンルを詰め込んだ作品である。チャゼル監督の来日会見時のインタビューで「みんなに言われて気づいたけれども無意識の中で意識していたのかもしれない」と『東京流れ者』をあげた。チャゼル監督の記憶の奥底に残るほどの衝撃的な作品なのである。

監督が愛する日本の名監督
チャゼル監督は『東京流れ者』(66)のみを会見で語ったが、この映画だけではなく、鈴木清順監督からインスピレーションを受けていると思われる。鈴木監督作品『肉体の門』(64)では明るい色のドレスを着た女性たちが敗戦でボロボロになった街を出歩くシーンがあるが、これがパーティーに出かけるエマ・ストーン演じるミヤ達のミュージカルシーンを連想させる。女性たちが横に並び、颯爽と歩く姿をどちらの作品も力強く美しくポップに描いている。日本を代表する名監督の影響もしっかりとハリウッドにも受け継がれていることが証明されたのである。鈴木清順監督は『ラ・ラ・ランド』日本公開の10日前に残念ながら亡くなられてしまった。

現在、全国の名画座で鈴木清順監督を偲んで特集上映会が行われている。日本の名監督鈴木清順の作品にふれ、また違った方向で『ラ・ラ・ランド』を楽しんで観ることをお勧めする。