20〜30代の独身女性の彼氏がいない確率が50%を超える今。いつの間にやら少数派になった彼氏持ちの女性の中には、彼氏はいるもののセカンドポジションのまま、いつまでたってもファースト(本命)になれない女性たちがいる。彼女たちが本命になれない原因は何なのでしょうか……。彼女たちの過去の恋愛から、その原因を探っていきます。

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今回お話を伺ったのは、関西で派遣スタッフとして働いている及川翠さん(仮名・33歳)。フワフワの軽いカールがあるボブヘアに、コーラルピンクの発色の良いチークにタレ目風に描かれたアイラインに目がいってしまう、年齢と比べるとやや若い化粧が目につく女性です。スタイルはとても良く、身長は170センチぐらいあるところからカッコいいイメージを持たれることが多いそうですが、それに反するようなかわいらしさを強調するメイクにやや違和感を覚えます。全体的に派手な印象を持つ、そんな彼女のセカンド気質はどこにあるのか――。生い立ちや、学生時代の恋愛から話を伺っていきます。

「出身は兵庫県で、両親との3人家族です。父は開業医で、母は専業主婦。私は両親が30代後半に生まれた子供だったので、とにかく両親からは溺愛されていました。怒られた記憶も小さい頃は特に思い出せません。でも、父は私に医者になってもらいたかったみたいで、私は勉強が嫌いだった。まぁ医者になれるほど頭も良くなかったんですが……。そこで中学、高校に上がるにつれてどんどん父親との会話は無くなっていきましたね……。私を責めることはしないながらも、お互いが腫れ物を触る感じでした。そんな間に挟まれた母親も私たちには気を使って、家族との会話なのにみんなが言葉を選んでいる、そんな家族関係でした」

初めて彼氏ができたのはいつですか?

「中学生の時です。男子にはちやほやされるけど、女子ウケが悪い人ってクラスに絶対1人はいたじゃないですか。私はそんなタイプでした。仲良くしてくれる子もいたんですが、ほとんど1人でしたね。いじめられているわけじゃないから、何かひどいことをされたりはしないんです。でも楽しいことも何もなくて……。一人行動で卑屈になったり、暗くなったりもしなかったので、さらに周りから孤立していく感じでした。付き合っていたのは1つ上の先輩で、同じ図書委員で仲良くなった先輩です。告白されて付き合ったんですが、一緒に登下校をするだけで付き合っているようなことは何もなかったです。今思えば、登下校が寂しくなかった分良かったのかなというそんな感じです。そんな付き合いだったので、彼が卒業してしばらくしたら自然消滅していました」

大学で一目惚れしたのはスポーツ選手……!

その後、大学進学したことで、初めての友達付き合いが始まります。

「中学、高校では付き合った人はいたんですが、友達がうまくできなくて、けっこう孤独な学生時代でした。高校時代は家でも表面的な会話しかしなくなっていたので、すべてをリセットしたくて、東京の大学へ進学しました。東京の大学ってほとんどの人が地方からやってきた、東京に友達のいない人ばかりで、その環境に自分はまったく浮かなくて初めて馴染めた気がしました。そして、大学でできた友達の中で、とあるスポーツ観戦にハマっている子がいたんです。その子が誘ってくれるままに試合観戦に出かけたり、練習試合まで付き合いで行くようになっていました。ある日練習試合で友達が出待ちするのに付き合っていた時に、たまたま彼女の目当ての選手の隣にいた選手としゃべる機会があって、一目惚れをしてしまったんです」

彼に近づきたくて手紙を渡したり、出待ちをしたりと追っかけの日々が始まります。

「彼は、童顔ながら筋肉はムキムキで、守ってくれそうな感じも含めてすべてがタイプでした。そんなに人気のある選手でなかったんですけど、逆に人気がそこまでなかったからそんなに出待ちしている子もいなくて、話しかけやすかったんです。公式の試合より公開されている練習や、練習試合のほうが出待ちしていてもしゃべれる可能性が高いので、とにかく友達とともに通いました。何度も何度も繰り返していくと顔を覚えてもらえてもらって話しかけてもらえるようになりました。そして、連絡先を書いた手紙を渡しました。でも、連絡は来なかったんです……。相手は何も思っていなくても、会いに行きづらくなりました。結局、友達もなんの進展もないまま、恋じゃなく憧れだったんだなと無理矢理に理解しようと自然に忘れていくようになって。その後は何もなく、友達がいなかった関西に帰りたくなかったので、そのまま都内で就職しました。26歳になった時に大きな失恋をして、ふと一目惚れをした彼のことを思い出したんです。そしたら彼はまだ選手として頑張っていて。失恋を吹っ切れるために、また彼にアタックしてみようと思ってしまったんです。でもまさか連絡が返ってくるなんて、思ってもいませんでした……」

家族と友達との距離がつかめずに逃げるように上京。東京で好きになったスポーツマンを追っかけ続けた先に見えたものは……。

学生時代に憧れた、手の届かない人との恋。選ばれた喜びに溺れまくったセカンドライフが始まります。〜その2〜に続きます。