Little Glee Monster『新曲披露ミニライブ』の様子。(写真=Yusuke Sato)

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 Little Glee Monsterが『新曲披露ミニライブ』と題したスペシャルライブを、4月28日に東京・shibuya duo MUSIC EXCHANGEにて開催した。

 2017年に突入してから2ndアルバム『Joyful Monster』のリリース、そして初の日本武道館公演の大成功を皮切りに、15都市で計17公演を行った全国ツアー『リトグリライブツアー2017〜Joyful Monster〜』も大盛況のうちに幕を降りしたばかりだが、4月16日に突如メンバーの麻珠が無期限の活動休止を発表。目標のひとつであった「メンバー全員が10代のうちに武道館に立つ」という夢が実現したばかりだっただけに、この知らせには筆者も正直驚きを隠せなかった。

 しかし、リトグリは芹奈、かれん、アサヒ、MAYU、manakaの5人での活動継続を選択。発表から10日ちょっと経った4月28日に5人で再スタートを切るべく、リトグリが初のワンマンライブを行った場所であるshibuya duo MUSIC EXCHANGEの舞台に立ち、ファンにその姿を見てもらうという機会を得た。

 フロアが大勢のガオラー(=リトグリのファンの総称)で埋め尽くされる中、定刻を過ぎると会場が暗転。ステージに設置されたスクリーンには5人で再スタートを切ったリトグリがリハーサルに励む姿が映し出される。そしてバンドメンバーが所定の位置につき、映像が終わる頃にはメンバー5人が次々とステージに登場。ガオラーが声援や拍手を送る中、5人はアイコンタクトを取ってから、かれんの合図に続いてアカペラナンバー「SEASONS OF LOVE」を歌唱した。これまでいろんな場面で披露してきたこの曲を、改めて5人だけで歌う。この曲を1曲目に用意したことに、ここからまた再スタートを切るんだという彼女たちの強い意思が感じられた。そしてその5人の決意を、客席のガオラーは静かに耳を澄まして、受け入れているように見えた。

 アカペラでの「SEASONS OF LOVE」が終わると、会場には温かい拍手が響きわたる。そこからバンドの演奏が加わり、芹奈の煽りに続いてヒットナンバー「好きだ。」へと突入。ここで観客の熱気が一気に加速し、会場はいつものリトグリのライブとなんら変わらない状況に一変した。ここでも5人は曲間で何度もアイコンタクトをしており、互いにこの場の空気を確認しながらステージを楽しんでいるように映った。

 2曲歌い終えると、芹奈が「今日は、ちゃんと心の準備してきた? 今日はどうしてもここでやりたかったんです。熱い思いを持ってここに立っております。今日も1日よろしくお願いします!」と挨拶。そして早くも、初披露の新曲「Go My Way!」をガオラーにプレゼントした。軽やかなビートに乗せたソウルフルな歌声とハーモニーが会場に鳴り響くと、ガオラーはハンドクラップで応える。初めて聴いたとは思えないほど普遍的な魅力を備えたこの新曲は、早くも好意的に受け入れられた。

 そのままリトグリは「HARMONY」「SAY!!!」と、初期からおなじみのオリジナルナンバーを連発。これまで何度もライブで耳にしてきたこれらの楽曲が、この日は特に新鮮に感じられたことはぜひ記しておきたい。恐らくこれは、これまで6声で歌われてきたものが新たに5声で表現したことに起因すると思うのだが、正直声がひとつ減るだけでこんなにも印象が変わるんだと驚かされた。そんなの当たり前じゃないか、と言われたらそれまでだが、頭でわかっていても実際に自分の耳で聴いてみないと本当の意味で理解できないことだってある。この日のリトグリはまさにそれで、声がひとつ減ったことに対する寂しさや悲しさよりも新鮮味が勝っていたのは、個人的にも嬉しい発見だった。

 また、ツアーを経験するごとに声が太くなってきた彼女たちは、先の『リトグリライブツアー2017〜Joyful Monster〜』を経てさらにパワフルな歌声を手に入れたようだ。一人ひとりの声から今まで以上に主張が感じられ、その存在感が6人時代を勝っていたのだから、驚くほかない。グループにとって最大の試練を乗り越えたリトグリは、ここからさらに大きくなっていくんじゃないか……そんなことを漠然と感じさせてくれたパフォーマンスだった。

 3曲立て続けに歌い終えると、かれんが「次の曲で最後になるんですが、その前に。自分たちの言葉で皆さんにお伝えしたいことがあります」と、会場のガオラーに向けて麻珠について語り始めた。かれんは麻珠とメンバー、スタッフが何度も話し合ったことを告げ、「私たちは前を向いて、今ここに立っているので、この私たちの決断を皆さんにも応援していただきたいなと思っています」と本音を吐露。続いて芹奈も何度も言葉を詰まらせながら、「私たちには夢がふたつあります。それは2020年のオリンピックの開会式で歌うこと、ワールドツアーを行うこと。その夢を私たちは今、本気で叶えようとしています。この気持ちはそんなに簡単なものじゃないです。夢が大きすぎて叶わないと思うかもしれないけど、私たちは本気で。なので、今の私たちを全力で応援してほしいです。そして武道館のときのように、またみんなと一緒に夢が叶う瞬間を見たいです」と語る。さらに「武道館は私たちの力だけで叶えたものじゃないです。私たちの後ろで頑張ってくれてるスタッフの皆さん、ガオラーのみんなが支えてくれたからこそ叶った夢なんです。これからもずっと支えてくれますか? 私たちと一緒に、夢を見てくれますか? これからもみんなにいい景色を見ていけるように、私たちもこれから全力で頑張っていきます。もっともっとみんなに熱く応援してもらえるように、私たち頑張ります!」と力強く宣言して、ラストナンバーとなる新曲「だから、ひとりじゃない」を歌唱。今の5人の心境をそのまま投影したのような歌詞を感情をたっぷり込めて歌い上げ、新生リトグリの初ステージは幕を下ろした。

 メンバーがステージを去り、ライブはここで終わるかに思われたが、突如スクリーンにてニューシングル『だから、ひとりじゃない』が5月31日にリリースされること、5月からリリースイベントが始まること、そして秋には待望の全国ツアーの開催がアナウンス。客席からは悲鳴にも似た喜びの声が上がり、それと同時にアンコールを求めるハンドクラップがどんどん大きくなっていった。

 この声に応えるように、リトグリはステージに再登場。客席からメンバーに向けて「おめでとう、リリース!」とお祝いの言葉が送られると、リトグリの面々は満面の笑みで「ありがとう!」と答えた。そして「私たちの原点に戻ってきたような状況にぴったりな、あの曲を」と、アンコールナンバー「はじまりのうた」をプレゼント。曲中のブレイクパートでは、芹奈が明るくなった会場をゆっくり見渡してから、目をつぶってたっぷり気持ちを込めてソロパートを歌う場面もあり、改めてこのステージからまた新しい何かが始まるんだということを実感させられた。

 最後の最後に「これからも皆さん、私たちの応援をよろしくお願いします!」と叫んでステージを降りたリトグリ。5月中はニューシングル『だから、ひとりじゃない』のリリースイベントで全国7都市を回り、リリース前後には愛知、神奈川、兵庫の3都市でシングル購入者対象イベントも行われる。さらに5月22日に日本武道館で行われるEarth, Wind & Fire来日公演の、サポートゲスト出演も控えている。今後も5人になったリトグリは立ち止まることなく、前を向いてひたすら進み続けてくれることだろう。その先には、彼女たちが目標とするふたつの夢が待っているのだから。(西廣智一)