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■どんなクルマ?

このオペルは、家族向けの新しい電気自動車。最初は少数のひとにしか手に入れることができないだろう。

2011年に初代アンペラはガソリン・エンジンにサヨナラを告げ、電気自動車に不安を持つひとびとに向けたクルマとして発売された。

かつてのモデルのメーカー公称の航続可能距離は、約520kmだったが、実際、第三者機関によって計測された際、約380kmにとどまった。

この電気自動車のキーとなってくるのはLG製のバッテリー・パック。430kgもあるバッテリーがアンペラのリア・フロア一面に設置されている。

またリア・セクションの足元はセンタートンネルのでっぱりがなくフラット、兄弟車のヴォクスホール・コルサ同様広々としている。足元は381ℓの容積、荷室は1274ℓの収容スペースを備えている。シート・ポジションは高い。

ボンネットとドア、テールゲートはアルミニウム製だが車重は1691kg。そのボディを201psの心臓から発生させた推進力によって動かしている。

アンペラはGMのアメリカ・ミシガン工場にて生産されている。シボレー・ボルトと同じプラットフォームを使ったラインで作られている。

■どんな感じ?

「優秀」 このひとことに尽きる

外見からは想像しがたいハイテクと電気仕掛け満載のクルマがこのアンペラ-e。

ダッシュボードや内装パネルは堅い質感で、色合いは目に優しい。

フロント・シートはハーフ・レザーだが、リア・シートはビニールのよう。ダッシュボードには8インチのディスプレイと10.2インチのインフォメーション・スクリーンが配置されていて、ナビ画面にはどうやって電気がチャージされたり、供給されたりしているのかを表示する画面や、電気の消費量などやスピード・メーターも備わっている。

サービス画面は一見するとテスラのよう。オーディオを司るのはAppleやAndroid、GMのアプリで、任意で選択することができるが、そのほかにもスマートフォンの充電システム(これは割とスタンダードになりつつある)、パーキング・アシスト・システムなどが装備されている。けっこう豪華だ。

BMW i3と比べても、ポテンシャルは引けを取らない。0-100km/h加速は7.3秒で、80-120km/hの加速は4.5秒。ただし150km/hになるとバッテリーの保護機能が働く。

追い抜きや、静止状態からの加速は特にリキむことなく可能。ドライブトレインからは特に音が聞こえてくるワケでもなく、ノルウェーの道でもロード・ノイズは少なく感じられた。

粘り気のあるコーティングがミシュラン製タイヤの内側に施されていて、騒音を軽減させている。しかしもっとニュースだったのは、刺さった物体の直径が6mmまでのものならば、空気圧の低下を防ぐタイヤも近日中に道入されることである。

アンペラのサスペンション・システムはスムーズに、かつ静粛にクルマを正しい姿勢へと導こうとする。またグリップは優秀。これがアンペラに隠されたドライビングの楽しさだ。

全体的にはかなり印象的。ただひとつ、ロートルなヒーター除いては。

■「買い」か?

「買収劇」がものを言う?

ドイツにおけるアンペラの価格は£29,700(412万)なので、イギリスで買おうとしても同じくらいの値段で手に入れることができるだろう。またこのクルマはイギリス政府からの補助金が出るので、実際払う価格はいくらか安い。

ただ、問題がある。

「PSAグループがGMヨーロッパでの生産管理に着目している」という問題。PSAがGMからアンペラの生産権を獲得したら、生産拠点はヨーロッパになるだろうが、右ハンドルに関する事柄が明らかになっていない。

もし仮に右ハンドルが生産されないという事態になると、信頼のおける実用的な電気自動車を低価格で買うことはできなくなるかもしれない。これは危惧すべき問題だ。英国人として。

オペル・アンペラ-e

■価格 £29,700(412万) 
■最高速度 150km/h 
■0-100km/h加速 7.3秒 
■航続可能距離 380km 
■CO2排出量 0g/km 
■乾燥重量 1691kg 
■エンジン モーター 
■最高出力 204ps 
■最大トルク 36.8kg-m 
■ギアボックス シングル・スピード