本年1月に法律が変更され、個人型確定拠出年金(iDeCo)に勤労世代のほぼすべての人が加入できるようになりました。その頃から、多くのメディアで少額投資非課税制度(NISA)やiDeCoの活用を促す記事が紹介され始めたこともあり、口座を開いたオヤジ世代も多いのではないでしょうか。その一方で、昨年の株式市場を見てみると、2015年末のFRBの利上げや中国の景気先行き懸念などから1月に株価は大きく下落し、また6月にはBREXIT、さらに11月には米大統領選挙もあって、その都度、株価はジェットコースターのように大きく変動しました。かなり大きな変動だったため、怖くなって、投資しようと思ってもなかなか始められなかった人も多かったのではないかと思います。

 このような状況で威力を発揮するのが積立投資です。今後も2016年のような変動性が高い状況が続くかもしれず、ますます積立投資の重要性は高まっていると思います。そこで、今回は2016年を振り返りながら、改めて積立投資の効果についてお話しいたします。

目に見える変動性は意思決定を歪める

 NISAなどで投資を始めようとしている人ほど、日経平均などの株式市場の動向が気になってしまうと思います。でも人間には、このような市場の変動性を見てしまうと怖くなってしまい、適切なリスクが取れなくなってしまう傾向があるのです。昨年のようなジェットコースター的な相場においては、なおさらそのような状況が当てはまります。アメリカで実施されたある実験によると、ある投資対象を月次リターンで見せた場合と年次リターンで見せた場合、その対象にどれくらい投資するかの配分が大きく異なってしまいました。これは、月次リターンの場合、大きく変動しているように見えるため、リスクが大きく見えてしまう一方、逆に年次リターンでは、毎月の変動性はある程度相殺されるため、比較的安定して見えるからではないかと推察されます。いずれの理由にせよ、同じ投資対象であっても、月次リターンと年次リターンのどちらを見せられるかで、意思決定が変わってしまうのは合理的とは言えず、人間の認知力の限界からくるある種のバイアスが影響しているのだと思われます。

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