iPhoneシリーズにGPUを供給するイギリスのImagination Technologiesは、グラフィックチップ技術(GPU)の知的所有権侵害をめぐりAppleと協議を重ねてきましたが、交渉は決裂し、紛争解決手続きに入ることを発表しました。加えて子会社の一部事業を売却する予定です。

Appleは特許侵害なく独自GPUの開発はできない?

AppleはこれまでImagination TechnologiesのGPUを採用してきましたが、今年4月、同社の技術ライセンス利用契約を15か月〜2年の間に終了すると通告し、今後はGPUを独自開発するとしています。
 
しかし、これに対してImagination Technologiesは「Appleが知的所有権を侵害することなく独自のGPUを開発することはできない」と考えており、将来AppleがImagination Technologiesのチップ技術を使用しなくても、ライセンス収入を払い続けるべきだと主張しているのです。
 
両社は、現行のライセンスとロイヤルティー契約の代替案に関して協議を重ねてきましたが、満足いくような展開は見られなかったとImagination Technologiesが明らかにしています。
 
なおAppleはGPUだけでなくCPU、電源管理ICなども独自開発する可能性を報じられています。

Imagination社は一部事業を売却してPowerVRに集中へ

Imagination Technologiesは、イギリスでPowerVRグラフィックや処理アーキテクチャにおいて最も有名な企業のため、Appleとの取引がなくても引き続きAR・VRや人工知能などの分野で活躍できると述べています。
 
しかし同社の総売上の50%近くがAppleからのものだったことを考えると、今回の決裂が大打撃につながることは間違いありません。現にこの問題が最初に報道されて以降Imagination Technologiesの株価は大幅に下落し、現在も回復していません。
 
Imagination Technologiesはまた、事業構成を見直してPowerVR以外の主力製品MIPS、Ensigmaの事業を売却することを明らかにしました。PowerVRに集中して”バランスシートを強化する”ことを決定しています。
 
 
Source:Imagination Technologies, iDROP NEWS
Photo:flickr-iphonedigital
(kotobaya)