韓国南部の慶尚北道・星州のゴルフ場に配備された米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の発射台。国防部は2日、THAADについて「初期運用能力を発揮できる状態」だと伝えた=2日、星州(聯合ニュース)
(END)

写真拡大 (全4枚)

【ソウル聯合ニュース】韓国のロッテが米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の配備用地として南部・星州のゴルフ場を提供したことに反発し、中国当局が大手スーパーのロッテマートやロッテ免税店などに対し報復とみられる措置をとってから3カ月目を迎えた。

 米国によるTHAAD配備強行と、大統領選を控えた韓国の政局などからみて、今月も中国がロッテや韓国への団体観光旅行に対する規制を解く可能性は低い。
 3月から始まった営業停止が今月も続けば、ロッテマートの売上損失は約3000億ウォン(約297億円)台に膨らみ、3月に緊急投入した資金もほとんど底をつく状況となる。
 中国と韓国のロッテマートによると、中国の99店舗のうち74店舗が当局の消防点検を理由に5日現在も営業停止を強いられている状態で、13店舗は自主休業している。残りの12店舗も来店客が途絶え、ほぼ休業状態だ。2月末と3月初めに行われた中国当局の消防点検で軒並み「営業停止1カ月」を命じられた後、2カ月以上も状況の変化や改善がみられないことになる。
 営業停止中の74店舗のうち、68店舗は3カ月目になっても中国当局から営業停止の延長または解除などの判断を下されないまま、徹底的に無視されている。4月初めに正式に「営業停止1カ月延長」の命令を受けた6店舗も今月初めに期限を迎えたが、当局は営業再開のための現場点検の要請に応じていない。
 ロッテマートの関係者は「中国の公務員らは『待て』という言葉だけを繰り返している。できることがない無気力な状況で、やりきれない限りだ」と歯がゆさを訴えた。
 99店舗の「まひ」状態が今月末まで3カ月間続けば、ロッテマートの売上損失は3000億ウォンを超える見通し。これは昨年のロッテマートの中国現地での売り上げ(年間1兆1290億ウォン、月940億ウォン)を基に推算した最小被害規模だ。
 売り上げは発生していないが、運営に必要な賃金や店舗の賃料など固定費の支出は少なくない。ロッテマートの中国支店には現在約1万3000人の中国人社員が勤務しており、平均月給は70万ウォン程度だとされる。
 中国現地の法律では営業停止1カ月までは通常賃金の100%、2カ月目は70%を支給し、その後は毎月の支給率を段階的に下げることができる。だがロッテは、中国人社員の動揺を抑えるため、さらには現地の風潮も踏まえて法定水準よりも高い賃金の支給を続けており、ロッテマートは賃金だけで1カ月に約100億ウォンの営業損失に耐えなければならない状況だ。
 ロッテマートだけでなくロッテ免税店の状況や系列の食品会社の中国向け輸出減なども考慮した、ロッテグループ全体の「THAAD報復」に伴う売上損失も、3〜4月だけで約5000億ウォンに上ると伝えられた。状況が改善されなければ、今年上半期の4カ月(3〜6月)だけで1兆ウォンを超える売上損失が出ると危惧される。
 こうした状況から、ロッテが緊急に用立てた3000億ウォンの資金もすぐに底をつくと予想される。ロッテマートを運営するロッテショッピングは3月24日の取締役会で、2300億ウォンの増資と1580億ウォンの預金担保提供を決定し、中国事業支援のための財源を確保したが、長くは持ちこたえられない。 
 ロッテの関係者は「年間1兆2000億ウォンを売り上げるメーカーが、3カ月にわたり工場の稼働を止めたと想像してみてほしい」とし、「緊急増資や担保融資などは商品の仕入れ代金として相当部分使いきった状態で、限界を迎えつつある」と現状を伝えた。
ynhrm@yna.co.kr