トランプ政権へ追い風が吹くなかで、ついに5月4日21:50(すべて日本時間)ごろには1ドル113円を突破して高値の113円05銭をつけた。日増しにドル買いの傾向が強まっているが、はたしてこのまま順調にドル高のまま一週間を終えるのだろうか。しかし5:00の時点では1ドル112円32銭まで下がっている。状況を確認してみよう。

 5月4日21:30に発表された経済指標は次のような内容だった。

●3月貿易収支は-437億ドル(事前予想-445億ドル、2月-438億ドル)●第1四半期非農業部門労働生産性 -0.6%(事前予想-0.1%、前回+1.8%)●新規保険申請件数 23.8万件(事前予想24.8万件、前回25.7万件)

 貿易赤字が縮小し、雇用状態も改善されてきていることからドル買いが活発化し、16:00には1ドル112円66銭まで下がっていたドルが1ドル113円05銭まで上がった。

 しかし5月4日23:00に発表された●3月製造業受注は+0.2%(事前予想+0.4%、前月+1.2%)と成長に鈍りを示したことや、NYダウの下落、原油価格の急落で警戒感が広がり、リスク回避の動きからドルが売られるようになった。

 日付が変わり5月5日3:10ごろに上院が1兆1000億ドルの予算案を可決したというニュースが流れ、3:20ごろにはヘルスケア修正法案が下院で可決したというニュースが流れた。さらに4:20ごろにはトランプ大統領から、ヘルスケア修正法案の上院での可決にも自信があるとの声明が流れ、ドル売りの流れは止まった。9:30時点で1ドル112円63銭まで戻している。

 本日は21:30に4月雇用統計の発表がある。(非農業部門雇用者数 事前予想+19.0万人、3月+9.8万人)さらに失業率も発表される。(事前予想4.6%、3月4.5%)今週はサプライズと呼べる指標がなかっただけに期待が集まる。

 また、日付が変わり5月6日2:30にはイエレンFRB議長の声明も発表される。為替相場の大きな変動には注意したい。

 5月7日のフランス大統領決選投票は63%でマクロン氏、34%でルペン氏と事前予想されていることからフランス政局への警戒感は後退した。残る心配は5月9日の韓国大統領選挙に向けた北朝鮮の動きだけだ。3:00に北朝鮮ではミサイル試験実施の活動が見られたというニュースもある。地政学リスクに慣れ過ぎて感覚が鈍くなることは避けたいものだ。