中国商用飛機は、同社が開発してきたジェット機のC919の初飛行を5日に行うと発表した。同機の購入予約はすでに570機に達している。ただし、大部分が中国企業によるとされている。写真はC919。

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中国商用飛機(本社・上海市、COMAC)は3日、同社が開発してきたジェット機のC919が5日、天候上の問題がなければ上海浦東国際空港で初飛行を行うと伝えた。同機の購入予約はすでに570機に達している。ただし、米連邦航空局(FAA)の型式証明は取得しておらず、予約した航空会社は大部分が中国企業とされている。

C919の客席数は158−168席で、国際的な標準では中型機だが中国では「大型機」と位置づけられている。通常タイプの航続距離は4075キロメートルで航続距離延長タイプは約5555キロメートルだ。開発プロジェクトが始まったのは2007年で、15年11月のロールアウト(完成機の披露)時には習近平国家主席も祝賀し、関係者に対して「早い時期に自らの大型飛行機を青い空にはばたかせ、改めて貢献してほしい」との期待を述べた。

中国商用飛機によると、C919の購入予約は570機に達した。ただし、ほとんどは中国国内の航空会社かリース会社によるもので、国外からはほとんどないとされている。

C919の予約に踏み切る外国企業が少ない最大の理由は、米連邦航空局や欧州航空安全機関(EASA)の型式証明を取得できるかどうかに懸念が残るからと言ってよい。型式証明とは、ある型の航空機の設計が安全性および環境適合性の基準を満たしているかどうかの証明だ。FAAやEASAの型式証明が取得できなければ、先進国市場への売り込みは絶望的だ。

C919については中国企業が国内線用に購入するだけでビジネスとして成立するので、FAAなどの型式証明は特に必要としていないとの見方も出た。しかしC919開発は中国が国家としての「メンツ」をかけた事業の側面があり、中国政府は世界の航空機市場への参入に意欲を示していることから、できる限りFAAなどの型式証明を取得しようと望んでいると考えてよい。

C919は米仏合弁会社のCFMインターナショナルが開発したLEAP−1Cを搭載する。しかし将来はエンジンも国産化する考えで、C919用のエンジンCJ−1000A(長江1000)を開発中だ。(翻訳・編集/入越)