突然だが皆さんは「村の村長さん」と聞いたらどんなイメージを思い浮かべるだろうか?今回は日中の国民の政治家に対するイメージの違いについて書いていきたい。写真は国会議事堂。

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突然だが皆さんは「村の村長さん」と聞いたらどんなイメージを思い浮かべるだろうか?私の脳裏に浮かぶのは、のんびりとした村で村人とともにゆったり過ごすおじいさんのイメージだ。しかし中国人夫の脳裏には全く別のイメージが浮かんでいる。それはお金に汚く意地悪な政治家のイメージだ。夫の中国の村の村長さんは意地悪でいつも威張っていたという。今回は日中の国民の政治家に対するイメージの違いについて書いていきたい。

日本でも政治とカネの問題は数多く存在する。不正に国民の税金を使用してはいけないことや、やるべき手続きを踏まずに政治資金を乱用することがいけないことなど小学生でも分かりそうだが、カネの問題で仕事を失う政治家は未だに後を絶たない。以前とある大臣の不正資金問題がニュースでやっていた。会見を開き「把握していなかった」などと釈明したが、辞任に追い込まれる深刻な事態であった。当時かなり取り上げられていたので、夫もそのニュースは知っていた。そこで「この大臣は一体いくら不正したの?」と私に聞いた。「300万円ってニュースでは言ってるね」と私。そして夫が一言「たったの300万!」。

夫いわく300万円の不正でいちいちこんなに騒いでいては、中国の政治家のほとんどはいなくなってしまう(真偽のほどは確かめようがないが)。あまりにも毎日ニュースでやっているので、よほどの金額を不正に手に入れていたのかと思ったらたったの300万円とは…。1億円くらいかと思った…。というのが夫の感想だ。

私は日本人なので300万円と聞いたら「300万円も!国民の税金を!」と思っていたが、夫からしたら「300万円でこんなにニュースになるなんて日本の政治はクリーンだなあ」という感じだったらしい。中国では不正を働き、富を手に入れるとアメリカなどに高飛びしてそのまま行方をくらませてしまう政治家も多いという。お金はたんまり持っているので家族もアメリカに呼び寄せてアメリカで悠々自適に暮らしていたりするのだ。そんな政治家に対する中国国民の怒りは日本人には計り知れないものがあるのだろう。

一方で習近平主席は中国では「習大大(習お父さん)」と呼ばれているほど国民に人気がある。それは悪い政治家を許さないという姿勢を国民に示し続けてきた成果だという。夫も「あいつ(習近平主席)は良いやつだ」と言っていた(知り合いなのか?)。習近平主席への権力の集中を批判する声もあるが、一般的に中国では習近平主席は人気があると思う。

最近夫と一緒にとある中国のドラマを観ている。「人民的名義」という中国で大人気を誇るドラマなのだが、これが何を隠そう主人公が悪い政治家の不正を暴き、罪を償わせるという痛快ストーリー。習近平主席の人気とも相まって中国人の心をわしづかみにした人気ドラマなのだ。

中国人と日本人の政治家へのイメージはやはりだいぶ違うようだ。また新たな違いが発見できて、面白いと思う今日この頃なのである。

■筆者プロフィール:むらさわりこ
1989年日本生まれ。22歳の時に2歳年上の福建省出身の中国人男性と結婚。英語を独学で習得後、英会話講師として働く傍ら中国のテレビなどを通し中国語も独学で習得。趣味は語学と読書。図書館があまりに好きで毎週通っている。結婚前はベトナム、ニュージーランド、モンゴル、カナダ、ラオス、フランスなど様々な国を一人で渡り歩く。自分のやりたい事や面白い事に国境や言葉の壁は関係ないと考えている。