元カレに受けたDVの傷を自撮りして公開した女性(出典:http://metro.co.uk 画像を一部加工しています)

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DV被害に遭っている現状を訴えることが出来ない人は多く、ましてや自分が被った傷跡をSNSで伝えるという人もほとんどいない。トラウマ化しているであろうDV被害の記憶を世間に晒すことはその傷と直面しなければならず、精神的にも苦痛を強いられてしまうからだ。しかし英サマセット州の女性は「DVの被害に苦しんでいる人たちをインスパイアできれば」とあえてその姿を公表した。

英紙『Metro』ら複数メディアが伝えたのは、同州アックスブリッジに住むキャロライン・ウェイさん(41歳)の痛々しい姿だ。

彼女は30歳の時に知り合ったディーク・オリス(39歳)と交際を続けていたが、2014年に2人の関係は破たんした。

オリスとの交際に疲れ切ったキャロラインさんは、別れた後もオリスが新しい住居を見つけるまではと自宅に住まわせていたという。しかしその親切心は裏目に出た。別の男性と交際を始めたキャロラインさんに、オリスは激しい嫉妬心を抱くようになりある夜、オリスがキャロラインさんの携帯電話をチェックしようとしたことで2人は口論になった。

キャロラインさんによると、奪われた携帯電話を取り返そうとオリスを突き飛ばし、彼はその勢いでひっくり返ってしまったという。そのことに逆上したオリスは、キャロラインさんを組み敷き馬乗りになって首を絞めようとした。

しかも呼吸ができない状態で何度もオリスに殴られた。オリスは台所からナイフを持ち出し、「お前をレイプしてやる」「今から2人で死ぬぞ」と脅してキャロラインさんを2階へと引きずっていった。

部屋にあった鏡を見たキャロラインさんは、散々殴られて腫れ上がった自分の顔を認識することができず、思わず笑ってしまったという。その反応に我に返ったのかオリスは泣き出したそうだ。

キャロラインさんはすぐにその場から逃れ助けを求めた。警察がオリスを逮捕しキャロラインさんは病院へ搬送されたが、目の周りにはアザがくっきりとつき、眼窩にヒビが入り顎を骨折するという重傷を負った。

当初、目を開けることもままならなかったキャロラインさんだったが、DV被害の有様を6週間にわたり自撮りし続けた。そうすることで、キャロラインさんは肉体的にも精神的にも乗り越える力がついたのだという。

2014年3月17日に病院のベッドで撮影した自撮りには、なんとも痛々しい姿のキャロラインさんの姿が映し出されている。医師からは多発性骨折を負っていると聞かされ、心理的にも相当な苦痛を抱えていたことだろう。しかしその後も自撮りを続け、回復への道のりを収めた。

「毎日自撮りをして、すっかり“自撮りの女王”になってしまいました。どんなふうに回復していくのかその変化を見たかったのです。自撮りを続けることは私にとって心身への治療にもなりました。」

2014年の4月30日までキャロラインさんは自撮りを続けた。6週間経った後は目の腫れこそ引いたが、目の下の痣は完全には消えていない状態だった。自分が被害に遭った事実とこのように向き合うことは決して容易ではなく、相当な勇気がいったに違いない。

逮捕されたオリスは同州トーントン刑事法院で、凶悪傷害事件を引き起こした罪として懲役1年半、執行猶予2年の有罪判決が下された。同時にキャロラインさんへの無期限の接近禁止命令も敷かれた。

現在、キャロラインさんは「この自撮りを見ることで、DV被害に遭っている人たちが強さを見つけるきっかけになってくれれば」と話している。キャロラインさんがFacebookに投稿すると、多くの人たちからの反響が寄せられたという。

DVが被害者は声をあげない限り、表沙汰になることはない。その勇気や強さを、自撮りを通してキャロラインさんは多くのDV被害者たちに伝えることができたようだ。このニュースを知った人たちからは「あなたはとても勇気があるわ」「男の刑期が短すぎる」「いつも臆病者がDVに走るのよね」「今はキャロラインに平和が訪れていますように」といった声が寄せられている。

出典:http://metro.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)