夕食後の食器洗い、面倒で後回しにしたくなるけれど…

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【林修の今でしょ!講座】(テレビ朝日系)2017年4月25日放送
「食中毒の危険を高める危険行動検定」

気温が上昇してきた今の季節、食中毒に気をつけたい。普段の生活習慣が、実は食中毒菌を増殖させる原因になっている恐れがあるのだ。

「間違った常識」として取り上げられたのは、カレー、ペットボトル飲料、そして食器洗い。すぐに対処しないと、大変なことに......。

余ったカレーは「急速冷蔵」して保存

ゲストの伊集院光は若手のころ、余ったロケ弁をいくつも持ち帰って食中毒になった過去がある。同じくゲストの渡辺まりは、同じものを食べた夫が食中毒に襲われたのに自分は大丈夫だったという経験が5回もあると豪語した。

「食の安全のスペシャリスト」東大大学院の関崎勉氏が、食中毒菌ワースト3を紹介した。第3位は、ウェルシュ菌。多くの菌は75度以上で1分間加熱すれば死滅するが、ウェルシュ菌は生き残るから厄介だ。ここで取り上げたのが、つくり置きのカレー。街頭インタビューでは、「2日目のカレー」がおいしいとの声は多い。では、つくってから何日経過すると危ないか。伊集院は「4日目のカレーでのた打ち回ったことがある」と告白したが、関崎氏の正解は「2日目」。

カレーをつくって食べた後、鍋に入れたままにしておくと徐々に冷めてくる。ウェルシュ菌は45度ぐらいで10分に1回分裂するほど活発になり、2日まで放置した場合は約200兆個まで増える。このまま再加熱しても死滅しない。

そこで、初日の保存方法がポイントだ。ウェルシュ菌は、10度以下になるとほとんど活動しない。そこで余ったカレーは急速に冷蔵する。鍋のままだと冷えにくいので、小分けにして冷蔵庫に入れる。再加熱する際は、よくかき混ぜるのが重要だ。ウェルシュ菌は酸素に弱く、かき混ぜながら酸素を多く取り込むとよい。

おにぎりの「のり」はいつ巻く?

第2位は、黄色ブドウ球菌。注意するのはお弁当のおにぎりで、食べ方によって食中毒リスクが高まる。

まず黄色ブドウ球菌は、誰でも手のひらに付いている。素手で握ると当然、おにぎりに菌が付着する。ただし菌が少なければ問題ない。問題は、おにぎりを巻いているのりだ。最初からのりを付けて長時間たつと、食べるまでにのりを栄養分として菌が増殖してしまう。適度な温度、湿度がある今の時期は、さらに危ない。

おにぎりを握るときはラップに包んで、さらにのりは食べる直前に巻く。この2点を徹底したい。

ほかにも、黄色ブドウ球菌を爆発的に増やしてしまう何気ない行為がある。「1日おいたペットボトル飲料」だ。職場で、前日に飲みかけで置いたままのものを「もったいない」と口にしてはいないか。

室温25度で、ペットボトル入りの水、お茶、砂糖入りコーヒー飲料を12時間放置して菌がどれほど増えるかを実験した。すると水はほとんど増えず、お茶は若干減ったのに対して、コーヒー飲料は120個から820万個に。糖分を栄養として、菌が一気に増えたのだ。糖分の入った飲料を飲む際は、ペットボトルに口を直接つけず、コップに注いでからにすると食中毒予防になる。

ワースト1位は、カンピロバクター。鶏肉に付着している可能性があり、2〜7日後に腹痛やおう吐の症状が現れる。鶏肉はよく火を通して食べるのと同時に、鶏肉を切った包丁にも注意したい。そのまま生野菜を切り、食べたらカンピロバクターを口に入れる恐れがある。鶏肉を切ったら熱湯消毒するか、包丁を変えて別の食材を切るといった配慮が大切だ。

1日放置するリスクは食べ物、飲み物だけではない。夕食後の食器洗いを翌日に遅らせるのも、菌を爆発的に増やしてしまう原因となる。実験によると食器のつけ置き直後は60〜80個だった菌が、10時間後の水では2900万個にまで増えた。菌の中には、食中毒菌も含まれていた。1時間程度なら大丈夫だが、ひと晩たってしまうと危険度が増す。

渡辺「ぜったい洗お、今日から」