▽明治安田生命J1リーグ第10節、浦和レッズvs鹿島アントラーズが4日に埼玉スタジアム2002で行われ、アウェイの鹿島が1-0で勝利した。

▽昨季の年間勝ち点1位の浦和と、年間王者の鹿島が対峙した注目のビッグマッチ。現在、勝ち点19で首位に立つ浦和は、先月30日に行われた大宮アルディージャとのダービーを0-1で落とし、公式戦の連勝が6試合でストップ。だが、最下位に低迷するローカルライバルへの屈辱的な敗戦を払拭するうえでは、昨季年間勝ち点1位になりながらもチャンピオンシップで敗れ王座をかっさらわれた宿敵との一戦は格好の舞台だ。ダービーからのメンバー変更は2点。いずれも負傷の遠藤航、柏木に代わって那須、青木が起用された。

▽一方、勝ち点18で2位のガンバ大阪と共に勝ち点1差で浦和を追走する3位の鹿島は、先月の公式戦で3敗を喫するなど、調子の波が大きい。それでも、直近の試合でサガン鳥栖との接戦を2-1で勝ち切るなど、公式戦2連勝で調子を上げている。昨季は年間勝点で15ポイント離されながらも、チャンピオンシップで勝負強さを発揮してタイトルをかっさらった浦和とのビッグマッチに向けては、鳥栖戦からこちらも2選手を変更。負傷の山本に代わって伊東、永木に代わってキャプテンの小笠原を起用してきた。

▽なお、両チーム共に来週ミッドウィークにAFCチャンピオンズリーグ(ACL)・グループステージ最終節を控えるものの、いずれも決勝トーナメント進出を決めているため、この一戦に現状のベストメンバーを揃えてきた。

▽色彩の異なる浦和と鹿島のチームカラーの赤に染まった埼玉スタジアム2002で幕を開けたゴールデンウィークの連戦最大のビッグマッチは、立ち上がりから球際でぶつかり合う激しい展開となる。時間の経過と共にボールを保持して押し込むホームチームは、11分に右サイドからカットインした森脇が左足で最初のシュートを放つ。さらに16分には左サイドで宇賀神のスルーパスに抜け出した槙野がボックス左に抜け出して折り返すが、これはDF植田のクリアに阻まれた。

▽一方、押し込まれてなかなか攻撃に出られない鹿島だったが、19分に遠藤康のスルーパスに抜け出したペドロ・ジュニオールが右サイドから際どいクロスを供給しチャンスを作ると、直後の21分にはペナルティアーク付近でボールを奪った金崎が最初の枠内シュートを放つ。すると24分、鹿島に先制点が生まれる。

▽ペナルティアーク付近で右サイドの小笠原から浮き球のパスを受けた金崎が胸トラップからDF森脇を背負いながら左に持ち出して関根をかわして左足の反転シュート。このシュートが森脇にディフレクトしてコースが変わると、GK西川の逆を突く形でゴール左隅に吸い込まれた。

▽ホームで先制を許す厳しい展開を強いられた浦和は、すぐさま反撃を開始。左右のセンターバックの攻撃参加を生かしてサイドで数的優位を作って攻め込むが、中央をきっちり締める鹿島の堅守を前に攻めあぐねる。32分には相手陣内左サイドで得たFKの場面でキッカーの武藤が中央に入れたボールを青木が頭で合わすが、枠の左に外れる。その後は中盤で潰し合う拮抗した状況が続き、前半はアウェイ鹿島の1点リードで終了した。

▽互いに選手交代なしで迎えた後半、1点を追う浦和が後半最初のシュートを放つ。47分、左CKの場面でこぼれ球に反応した宇賀神がミドルシュートを狙うが、これは枠の左に外れる。その後も関根の右サイドを起点にラファエル・シルバがフィニッシュに絡んでいく。

▽後半も堅守速攻の形から追加点を窺う鹿島は、相手の高い最終ライン裏をペドロ・ジュニオールと金崎の2トップが執拗に狙い、カウンターからゴールを目指す。63分には相手陣内をドリブルで持ち上がったペドロ・ジュニオールが3対3の数的同数の状態からレオ・シルバにラストパスを通すが、ここはGK西川に読まれて対応される。直後の65分にはペドロ・ジュニオールのスルーパスに抜け出した金崎がボックス内でGKと一対一となるが、ファーポストを狙った右足のコントロールシュートはわずかに巻き切らず、右ポストを叩き絶好のチャンスを逃した。

▽その後も一進一退の攻防が続く中、後半半ばを過ぎて両チームのベンチが動く。ゴールが必要な浦和は、61分に青木を下げて駒井、66分には武藤を下げて李忠成を投入。対する鹿島は70分を過ぎて遠藤康、ペドロ・ジュニオールに代えて永木、鈴木をピッチに送り出した。

▽この選手交代で試合の流れに変化が生じ始めた中、75分に浦和にこの試合最大のチャンスが訪れる。興梠のポストプレーからラファエル・シルバのスルーパスがオーバーラップしてきた槙野に通る。槙野はボックス手前左の位置から右足を振り抜くが、このシュートは先ほどの金崎のシュートと同様に巻き切らず、こちらも右ポストを叩いた。

▽試合終盤にかけて、より激しさが増した中、ビッグマッチでも冷静さを失わない試合巧者の鹿島は、小笠原に代えて三竿健を投入し、試合をクローズにかかる。対する浦和は懸命にゴールを目指すが、試合終了間際に左ヒザを痛めた興梠がズラタンとの負傷交代を強いられるなど、最後まで追いつくことができず。エース金崎の公式戦3試合連続ゴールで昨季チャンピオンシップ決勝に続き浦和とのビッグマッチを制した鹿島が、リーグ2連勝で暫定首位に浮上した。一方、2戦連続無得点で重要なビッグマッチに連敗した浦和は、無念の首位陥落となった。