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 第89回アカデミー賞外国語映画賞メキシコ代表に選ばれたサバイバル劇「ノー・エスケープ 自由への国境」を手がけたホナス・キュアロン監督のインタビュー映像が、公開された。

 「ゼロ・グラビティ」の共同脚本を担当したホナスが長編映画監督デビューを飾り、父アルフォンソ・キュアロンがプロデュースした本作。舞台は、メキシコとアメリカの国境付近。主人公モイセス(ガエル・ガルシア・ベルナル)と15人のメキシコ人が、アメリカへ不法入国しようとしたさなか謎の男サム(ジェフリー・ディーン・モーガン)に突如として狙撃され、次々と命を奪われていく。

 ホナスは「アイデアが浮かんで映画が完成するまでに8年かかった。その間、アイデアの大きな塊は『ゼロ・グラビティ』にもつながったんだ。初稿を書いて父に見せたら、メモやフィードバックをくれた。父がこんな話が撮りたいというから、砂漠を宇宙に置き換えて、それが『ゼロ・グラビティ』になった」とオスカーをもたらした作品が本作を原点としていると明かす。

 脚本家出身らしく「僕は映画を物語としてとらえている。初めは脚本家として何度も書き直して、撮影が始まっても俳優やスタッフたちと新たに色々なことに気づいて、また書き直すんだ。物語を書き換える最後のチャンスとなる編集作業も、自分にとってとても大事だ」と語り、アルフォンソに助言を求めつつ、独自の作品世界を展開。ホナスのこだわりを象徴するのが、「父と叔父に『撮影が悪夢だから犬の部分はなくした方がよい』と言われたが、最終的には聞き入れなかった。最も大事なキャラクターの1つだと思っていたからね」というサムの飼い犬トラッカーだ。劇中では、モイセスたちを追いつめる恐怖の存在として描かれるが「犬をあちこち探し回った。最終的には、演技のために訓練を受けた犬ではなく警備のために訓練を受けた犬たちを見つけたんだよ。この犬たちを見たあと、脚本を書き直したのさ」と振り返っている。

 最も困難だったのは4年間かけて見つけた砂漠での撮影だといい「使われなくなった道路を2時間以上運転する遠いロケ地を選んだ。到着したらセットまで機材を運んだよ。ヘビがいろんなところにいるし、熱やホコリもすごい。あのロケ地で撮影したことが1番大変だった」と語っている。

 「ノー・エスケープ 自由への国境」は、5月5日から全国公開。