さらに勢いをつけてきたドルの要因、5月4日のドル円為替相場

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 ドル買いの材料が順調に増え始め、1ドル113円も目前となっている。はたしてこのまま何事もなくドル高は進んでいくのだろうか。ここまでの流れを整理してみよう。

 5月3日(すべて日本時間)に1ドル112円を突破して以降もドル買いの傾向は続いている。昨晩の経済指標の発表について簡単にまとめてみた。

●21:15 4月ADP雇用統計 結果+17.7万人(事前予想+17.5万人、前月+25.5万人)●23:00 4月ISM非製造業景況指数 結果57.5(事前予想55.8、前月55.2)

 重要な指標が共に事前予想を上回っている。ADP雇用統計の結果は伸びが鈍化し、市場にやや失望感が広がったが、ISMの非製造業景況指数は大きく伸ばしている。結果、1ドル112円08銭から1ドル112円50銭までドルは買われることになった。

 そして一番の注目であるFOMCの声明では、サプライズはなく事前予想の通りであったが、アメリカ経済への懸念を払しょくしてくれる内容だった。「経済状況はFF金利が緩やかな引き上げを正当化する」「第1四半期の成長の鈍さは一時的なものである」という楽観的な見方が発表された。政策金利は据え置き、しかし6月の利上げを示唆し、その可能性は90%を大きく上回ってきた。1ドル112円25銭まで下がっていたドルがまた買われ、1ドル112円65銭まで上がっている。

 さらにドル買いに拍車をかけたものが2点ある。ひとつは5:20ごろ流れた、下院で1.17兆ドルの包括歳出法案が可決されるというニュース。これで政府関連施設の一時的な閉鎖の懸念も払しょくされている。さらに8:15ごろに流れた、下院で共和党のヘルスケア修正法案が採決されるようだとのニュース。こちらは過半数の票を獲得する算段がたったようである。トランプ政権に吹いている追い風はやむことがない状態だ。

 ドル売りの材料としては朝鮮半島問題くらいだろうか。こちらは中国がいよいよ北朝鮮に最後通牒を突き付け、これにティラーソン国務長官もさらに追い打ちをかけている。降参するのか抵抗するのか、どちらにせよ早くはっきりしてほしいという願いも感じられる。

 週末の雇用統計までドル高は順調に継続されるのか注目である。