特許問題を巡り対立を深めているAppleとQualcommですが、Appleがロイヤルティー支払いを停止したのに対抗し、QualcommはiPhoneの米国への輸入禁止を求めていく意向を固めているようです。

通関禁止命令発行の権限持つITCに訴え

BloombergがQualcommの戦略に詳しい人物から得た情報によると、同社はiPhone8などが今秋発売される前に、アジアで製造されているこれらiPhoneが米国市場に輸入されるのを禁じるよう、米国国際貿易委員会(ITC)に訴える準備を進めている模様です。
 
ITCは米国の国内産業に損害を与える輸入やダンピングなどを調査する機関で、不正ありと判断すれば通関を禁止する排除命令または販売を中止する停止命令を発行する権限を持っています。

関係悪化したAppleとQualcomm

QualcommがiPhone製造に必須の特許を所有していることを理由に、過剰な請求を行ってきたと主張するAppleに対し、Qualcommが反論。今年に入って10億ドルという多額の賠償金を求めてAppleがQualcommを提訴、さらに同社へのロイヤルティー支払い停止を宣言したあたりから、両社の関係は急速に悪化しました
 
今回のQualcommによるiPhone輸入禁止要請について、Stifel Nicolausのアナリスト、ケビン・キャシディ氏は、「Appleをこのまま放置すれば、他の企業や国もロイヤルティーを支払わないというリスクが生じる」とし、Qualcommの輸入禁止要請は十分あり得ると述べています。

ITCへの訴えは当然?

BloombergはITCを次の戦いの場に選ぶのはある意味当然だと記しています。実際Qualcomm、Appleの両社とも、ITCの制裁を受ける、あるいは制裁を示唆された経験があります。
 
QualcommはBroadcomとの特許を巡る争いにより、米国へのチップ輸入を短期間ながら禁止されました(2009年に和解)。AppleもSamsungとの特許争いで、過去に一部iPhoneの輸入禁止をITCから示唆されています。
 
 
Source:Bloomberg
(lunatic)