「超時空要塞マクロス」で監督を務めた石黒昇、キャラクターデザインを務めた美樹本晴彦、美樹本とともに作画監督を担当していた平野俊貴、メカ作画監督だった板野一郎らが再結集して作り上げた1980年代のOVA「メガゾーン23」の、約30年越しの完全新作プロジェクトのための支援募集がクラウドファンディングプラットフォーム・CAMPFIREで行われています。

【AICアニメ企画第3弾】メガゾーン23ワールドの完全新作の制作の実現を!   - CAMPFIRE(キャンプファイヤー)

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CAMPFIREで【AIC35周年特別企画 アニメリブートプロジェクト】『第3弾 メガゾーン23Ⅺ』の情報公開スタート | 未分類 | Anime International Company

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「メガゾーン23」は全3作が1985年から1989年にかけてリリースされたOVAシリーズ。Blu-ray版公式サイトのうたい文句につけられている「金字塔」であることは間違いないほど評価の高い作品で、また、数字でも第1巻はVHS販売本数が2万6000本強と、今の基準で見ても「相当売れたOVA」だったことがわかります。「スーパーロボット大戦D」に一部キャラクターやストーリーなどが登場したことで知っている人もいるかもしれません。

作品の舞台は「超時空要塞マクロス」と同じように都市を丸ごと船内に作り上げた巨大宇宙船のうちの1隻・メガゾーン23(MZ23)。作品あらすじは「退屈な日々を過ごしていた矢作省吾が、ある日偶然手に入れたバイク“ガーランド”は、軍の重要な秘密兵器だった。しかし、それを世間に公表しようとした省吾は、B・Dと呼ばれる男の指揮する軍の部隊と戦闘に突入してしまう。知り合いの高中由唯の元に逃げ込んだ省吾だったが、更に恐ろしい事実が待ち受けていた……」というもの。

メガゾーン23単巻発売前CM15秒 - YouTube

2作目「メガゾーン23 PART II 秘密く・だ・さ・い」は1作目と時代設定は同じ。「殺人犯として追われるようになった省吾。世間に背を向けるようにして暴走族の『トラッシュ』に身を寄せた彼は、半年ぶりに由唯との再会を果たす。一方、クーデターで実権を掌握したB・Dは、侵略者デザルグとの激しい戦闘を続けていた。また、イヴはこの状況を打破できる可能性を持った省吾を探し始める……」というのがあらすじ。

メガゾーン23単巻発売前PART CM15秒 - YouTube

3作目「メガゾーン23 PART III」は時代がMZ23帰還から数百年後に移ります。「人々はコンピューターシステムに支配された街『エデンシティ』で暮らしていた。その最下層には、EVE=バハムートのオペレーティングシステムチームの生き残りが、自身をエミュレートしてシステムに組み込み、その覚醒を待っていた。しかし、復活した自然とは対照的にバハムートは人類を隔離・管理することを選択、それに反抗する人々は自らレジスタンスとして立ち上がるのだった」という話。

2015年に作品は30周年を迎えて「Blu-ray Archive BOX」が発売されていて、さらに2017年には単巻Blu-rayが発売されています。

メガゾーン23 BD-BOX公式サイト

http://megazone23.tokyo/

今回の完全新作プロジェクトは「AIC リブートアニメ企画 第3弾」として進められるもので、作品名の仮題は「メガゾーン23XI(サイ)」。巨大宇宙船・MZ11が舞台で、「メガゾーン23」とは地続きの物語だとのこと。西暦2020年ごろの日本の地方都市を思わせる街で暮らす中学2年生・さくらが、修学旅行で訪れた東京で、ネットで仲良くなりボーカルデュオを組んだ友達・イヴと待ち合わせをしていたところ爆発事故が起き、イヴから託されていたペットロボット・かるかやとともに逃げ延びたビルでガーランド・レッサーを見つける……というのがあらすじです。

最終的な目標は「新作テレビアニメシリーズ制作」なのですが、そのためには1クールで約2億円が必要となってきます。クラウドファンディングで目指すのは、この全額を賄うということではなく、シリーズ制作のスポンサーを集めるためのパイロットフィルム制作の費用。長さは約5分を予定しているとのこと。

「メガゾーン23」シリーズは1作目から3作目まで、すべてでキャラクターデザイナーが異なり、ぱっと見の雰囲気が違うという点も特徴の1つですが、この「メガゾーン23XI(仮)」では「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース」の小美野雅彦がキャラクターデザインを担当。また、メインヒロインキャラクターデザインは「物語」シリーズで知られる渡辺明夫。

支援のコースは11種類に分かれており、まだ申込できるコースのリターンは

3000円:感謝状+記念小冊子(PDFファイル)+動画360P(AVIファイル)

6000円:3000円コースリターン+限定オリジナルTシャツ+限定版CD

1万円:6000円コースリターン+限定版DVD

3万円:1万円コースリターン+上映会&ミニライブ+HP名称記載+ガーランドⅪカタログ風冊子+オリジナルトートバッグ

5万円:3万円コースリターン+資料集+クレジット記載(小)、声優サイン色紙

10万円:3万円コース+試写会参加+試写会記念品+クレジット記載(中)+声優・スタッフとの握手&生サイン

15万円:10万円コースリターン+アフレコ見学

20万円:15万円コースリターン+アニメ収録時のガヤ参加

40万円:【企業限定】クレジット表記、ロゴ又は自キャラの作中登場(5秒以上)+2名まで打ち上げ参加

100万円:【聖地認定コース】希望の場所(審査あり)が劇中に登場

となっています。

なお、「メガゾーン23XI(仮)」はAIC35周年特別企画 アニメリブートプロジェクトの「第3弾」となっていますが、第1弾「メガゾーン23sin(仮)」、第2弾「砂沙美14(仮)」も企画されています。「メガゾーン23sin(仮)」は「リメイク版」と表記されており、以前のシリーズのリメイクであることがうかがえます。また、「砂沙美14」はそのタイトルから、「おジャ魔女どれみ」シリーズでどれみたちが成長して16歳になった小説のタイトルが「おジャ魔女どれみ16」だったように、AICが制作した「砂沙美☆魔法少女クラブ」の砂沙美たちが成長して14歳になったものではないかと予想されますが、こちらの2作品についての詳細は不明です。

日本のスタッフによるアニメ制作のクラウドファンディングというと、遡ると2012年、湯浅政明監督による「Kick-Heart」のプロジェクトがかなり初期のものという印象。

ドSの女レスラーとドMの男レスラーが戦うアニメ「Kick-Heart」への出資をProduction I.Gがネット上で募集開始 - GIGAZINE



「アニメミライ2013」で人気を博した「リトルウィッチアカデミア」の続編映画制作計画はわずか2日で目標額を突破、2015年に映画「リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード」が公開されました。作品はさらに広がり、2017年1月から新たなテレビアニメシリーズも放送されています。

アニメ映画「リトルウィッチアカデミア2(仮)」制作計画が3000万円を超える金額を4000人超の有志から集め目標金額の倍をわずか2日間で突破 - GIGAZINE



また、片渕須直監督の映画「この世界の片隅に」もクラウドファンディングから大成功を収めた作品として知られています。

制作中のアニメ映画「この世界の片隅に」、制作支援のクラウドファンディングが2日で目標の50%達成 - GIGAZINE



ほかにも、この流れを追いかける作品が続々と現れています。

支援すれば冒険ステージが増える新作アニメ「Red Ash -Magicicada-」をSTUDIO4℃が制作へ - GIGAZINE



地下アイドルアニメ「CHIKA☆CHIKA IDOL」がみんなの支援募集中、アニメの新しいスタイルを模索するプロジェクトに - GIGAZINE



少年少女が意志を持った第三の「機械の腕」で戦うオリジナルアニメ「メカウデ -MECHANICAL ARMS-」がクラウドファンディングで制作費を募集中 - GIGAZINE



直近では、「かんなぎ」「フラクタル」「戦勇。」「Wake Up, Girls!」などで知られる山本寛監督によるオリジナル作品「薄暮」のアニメ制作プロジェクトが、1500万円の目標額に対して2100万円を集めた事例があります。

山本寛オリジナル作品「薄暮」アニメ制作プロジェクト - CAMPFIRE(キャンプファイヤー)

https://camp-fire.jp/projects/view/11715