横浜FMの吉尾海夏、プロ初ゴールは“幻”も「『できるな』と自信がついてきた」

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「(遠藤)渓太くんにボールがこぼれてきた時に、あそこに来ると思ったんですけど」と31分のゴールシーンを吉尾海夏が振り返る。「相手に先に前に入られて、相手に当たってゴールになった」。

 “幻”のプロ初ゴールだった。遠藤の左からのクロスに対し、逆サイドから斜めに走り込んだ吉尾がゴールを決めたかに見えた。しかし、スタジアムが一瞬、不思議な空気に包まれた直後、吉尾が小さくガッツポーズをした。

「あれは完全に自分は触っていなかったんですけど、(前田)直輝くんだったり、タカくん(扇原貴宏)だったりに『喜べよ』、『ガッツポーズしろよ』と言われて、手を挙げてしまいました(苦笑)。『俺じゃないです』と言ったんですけど、周りに言われて……。」

 そう、恥ずかしそうに状況を説明した吉尾だったが、今節のヴァンフォーレ甲府戦でルヴァンカップは3試合連続の先発出場。初のスタメン出場となった第2節ヴィッセル神戸戦では、「課題も多かった」と反省しきりだっただけに、「試合に出始めたばかりの頃はボールを持ってもすぐに後ろに下げたり消極的だったんですけど、前を向いて仕掛けて一人剥がしたりして、というのをやっていたら、『できるな』と自信がついてきた」と試合後の表情は明るかった。

 前半40分にはパスを出せる状況だったが、自らドリブルで仕掛けてサイドをえぐるシーンも見られた。「自分はゴール前でシュートを打てる場面でも結構パスを出しちゃうことがユースの時から多かったので、それじゃあプロでは生き残っていけないなと実感した。そういうシーンでは、なるべくシュートで終われるように意識している」と自分を変える努力もしている。

 一つ上の先輩からもいい刺激を受けた。「前節のルヴァンカップで渓太くんが初ゴールを決めたりして、個人的にも刺激になったし、負けていられないなという思いがあった」。だからこそ、「あれじゃあ納得できない。あれが初ゴールというのは自分としては嫌だったので、早く正真正銘のゴールを決めて、初ゴールの形にしたい」。

 将来のトリコロールを背負うであろう、ユース出身のルーキーが着々と成長を遂げている。「誰が見ても、俺が決めたと分かるゴールを決めたい」。ファン・サポーターを含めたみんなが、それを待っている。