「ヒロシです。ひとり暮らしをすれば、女性が遊びに来るんじゃないかとウキウキしていました。でも、結果は……」

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ひとり暮らしを始める人も多い新年度。しかし生活用品をそろえていくうちに、思わず余計なものも買っている?

前回の「900人アンケートでわかった! 新生活『コレいらなかった大賞』1位は?」に続き、ネガティブ芸人のヒロシ氏とIT・家電ジャーナリストの安蔵靖志(あんぞう・やすし)氏が「買ったけどいらなかった」商品を伝授する!

■「女性にモテようと思って、焦っておしゃれ家電を買う必要はない!」

ヒロシです。僕が福岡から東京に出てきて、ひとり暮らしを始めたときは、4畳半1間で台所もついていない部屋に住んでいました。そこに置いてあったのは布団だけ。人間、布団さえあれば生きていけるのです。

そのうちに、その部屋に住むことができなくなって、友達の家に転がり込みました。そのときは布団も捨てて、持っていったのは段ボール箱2箱のみ。中身は洋服だけ。とても楽な引っ越しでした。

新生活ってなんですか? 男がひとり暮らしを始めるのはなぜですか? 結局、女性を連れ込むのが目的ですよね。だから、「私は毎朝、ジューサーで野菜ジュースを作って飲んでるの」というモデルみたいな女性を連れ込むためにはジューサー・ミキサーは必需品になります。でも、そんな女性がいない男には必要ないのです。

ホットプレート、たこ焼き器、ホームベーカリーなども、そういう食べ物が好きな女性を誘うための道具です。僕もホットプレートを買ったことがありますが、家でひとりで肉を焼いて食べていたら寂しさが込み上げてきました。それ以来、一度も使っていません。

食器も「いつ女性が遊びに来てもいいように」と思ってふたり分買ったりしますよね。でも、初めて家に遊びに来た女性がいきなり食器でご飯を食べるなんて想像できますか? ある程度、付き合いが長くなってからでしょ。でも、そういうとき女性は自分の好みの食器を買って持ってくるはずです。

だから、食器も自分のものだけで十分。ちなみに僕はキャンプが趣味なので、食器は全部キャンプ用のものを使っています。鍋もヤカンもキャンプ用。これなら家でもキャンプでも使える。これほど有意義な使い方はありません。

そういえば、女性にモテようと思ってサウナスーツや筋トレ器具を買ったこともありました。でも、そんなのをひとり暮らしの狭い部屋に置いておくと邪魔で仕方ありません。それだったら区のトレーニング施設に行ったほうがいい。部屋は広いし、新しい出会いがあるかもしれません。

結局、女性にモテようと思って、いろいろな家電や生活用品を買っても失敗するだけです。ひとり暮らしを始めたからって、急に女性が来るわけではありませんから。焦っちゃダメです。

僕はモテようと思って、おしゃれなオイルヒーターを買いましたが、部屋は全然暖まらないのに電気代ばかり食うので今はエアコンとコタツに変えました。

結局、新生活を始めるからと、今まで使ってなかったものを買ってもダメなんです。実家でジューサー・ミキサーを使ってたならいいけれど、そんな習慣がないのにモデルみたいな生活に憧れて、いきなりやろうとしても無理なんです。

だから、新生活に必要なものは実家で使っていたものを持ってくればいい。それに、茶碗とかコップとか箸とか、実家には余っているものがたくさんあるでしょ。それをもらえばいいんです。焦って新しいものを買う必要はなかとです。

●ヒロシ

近著に『ネガティブに生きる。ヒロシの自虐的幸福論』(大和書房)。東京・中野坂上で「カフェ&カラオケ喫茶ヒロシのお店」を経営。公式HP『ヒロシの部屋』hiroshi0214.com

■「炊飯器は土鍋、アイロンはスチーマー。代用品で賢く生活!」

ホームベーカリーやジューサー・ミキサー、ホットプレート、コーヒーメーカーなどは、特にひとり暮らしの人はあまり使わなくなると思います。

基本的にひとり暮らしの人ってモノグサですよね。朝、生ジュースを作って掃除しないでおくと、容器の中に残りカスがこびりついたりして洗うのが大変です。野菜や果物を数種類買うのも面倒。それならジューススタンドで生ジュースを飲んだほうが楽です。

コーヒーメーカーも掃除がひと苦労ですし、数杯分作って保温しておいても、コーヒーが煮詰まるだけ。それならハンドドリップで1杯ずつ入れたほうがおいしい。

ホームベーカリーは食パン以外のものを作りたい人ならば購入してもいいと思います。でも、食パンを食べたいだけなら、普通にパン屋さんで買う程度で十分じゃないでしょうか。

家電の多くは家族向けです。炊飯器もリーズナブルなものは5.5合炊き(3〜5人家族用)が多い。ご飯は多く炊いたほうがおいしいので、ひとり暮らしだと5.5合炊いて残った分は小分けにして冷凍庫で保存し、食べるときに電子レンジで解凍することになります。ですから電子レンジを持っていないのに炊飯器だけを買うのは得策ではない。

そして、電子レンジを持っているなら炊飯器の代わりに土鍋を買うことをオススメします。土鍋なら1.5合(ご飯大盛り2杯程度)だけおいしく炊くこともできるし、炊飯器に比べて価格が安い。それに炊飯器は炊き上がりまで1時間程度ですが、土鍋は30分ほど。時短にもなります。

アイロンはアイロン台が必要になるので、ひとり暮らしの狭い部屋に置いてあると邪魔になります。そこでアイロンの代わりになるのがスチーマー。これは蒸気でシワを伸ばす機械で、ハンディタイプであればシャツなどはハンガーにかけた状態でシワ伸ばしができます。しかも、除菌・消臭効果があるものが多い。これからの季節にはかなり役立ちます。

電子レンジも多機能なものは必要ありません。ひとり暮らしなら「温め」ができれば十分でしょう。部屋も広いわけではないので、大型のものもいりません。ただ、予算に余裕があれば庫内がターンテーブル式でなくて、フラットタイプのものをオススメします。ターンテーブル式だと大きめのお弁当を温めるときにつかえたりして温めむらができる。庫内がフラットだとそれが解消されます。

空気清浄機や加湿器も「本当に効いているのかわからない」という理由で使わなくなることは多いと思います。そんな心配がある場合は、単体で買うのを諦めて、例えば空気清浄機付きの扇風機や加湿器付きのヒーターを購入するという手もあります。

これなら空気清浄機や加湿器を利用しなくなっても扇風機やヒーターとして使うことができる。使わなくなる心配があるけど欲しいと思うのだったら、値段は少し高くなりますが、選択肢のひとつでしょう。

実は、新生活を始めた後の今頃は、家電の需要が高い時期です。「あ、あれが足りなかった」とゴールデンウイークくらいまでに量販店に買いに行くお客さんが多い。ですから少しでも安く買おうとするなら、ゴールデンウイーク後が狙い目ではないでしょうか。

●安蔵靖志(あんぞう・やすし)

家電製品総合アドバイザー。All About家電ガイド。ラジオ番組『キャイ〜ンの家電ソムリエ』(ニッポン放送ほか、毎週土曜10時50分〜)にレギュラー出演中。番組の構成も担当している

(取材・文/村上隆保 撮影/佐賀章広)