挫折を明かした竹内涼真
 - 写真:高野広美

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 古屋兎丸による人気漫画を映画『ジャッジ!』『世界から猫が消えたなら』の永井聡監督が実写映画化した『帝一の國』に出演した竹内涼真が、学生時代のある挫折と、それを乗り越えて俳優となった今抱く野望について語った。

 本作は、そこで生徒会長を務めた者は将来の内閣入りが確約されるという超名門校に通うエリート高校生の、人生を懸けた生徒会長選を巡る壮絶な闘いを描く学園コメディー。彼が演じる大鷹弾は菅田将暉の演じる主人公の帝一ら、強烈キャラぞろいの中で周囲の人望も厚い苦労人にして人格者。野村周平演じる東郷菊馬に「少女漫画の実写化みてえなヤツだ」と評されるさわやかな正義漢だが、そんなキャラクターをとてもナチュラルに演じている。竹内自身は、5歳のときにサッカーを始めた元サッカー少年。中学時代は「王様みたいでした!」と自身を皮肉り、「自分の目に映る世界で、自分が一番だと思っていました」と苦笑いする。 

 東京ヴェルディユースに入った高校時代は「学校が終わるとサッカーに行き、夕方6〜8時くらいまで練習。そこから自主練をやったりケガをしていたら治療をしたり。そのあとチームメイトと夕飯を食べてから家に帰っていました。それで12〜1時くらいに寝て、朝6時に起床する毎日」とまさにサッカー一色。

 そんな日々の中で竹内は、本気でプロを目指すチームメイトと肩を並べ、限界を知ったそうで「中学時代とは全然レベルが違いました。それでビビッて、ひるんじゃったんですね。カッコ悪いことに」とすでに乗り越えた過去を潔く振り返る。ケガも重なり、元々「ネガティブに陥りがちだった」という性格もあってプロを目指そうとする自信を喪失した。

 しかしここからが彼の本領発揮。精神的に落ちるところまで落ちた竹内少年は思考をガラッとポジティブに変換。マーベルコミックスが原作の映画や仮面ライダーなどのヒーローものが大好きだった彼は自分自身がヒーローを体現する側、俳優への道を歩み始める。やがて夢だった「仮面ライダー」の主役を手にし、昨年は『青空エール』で土屋太鳳の相手役を務めるなど、人気俳優へと一足飛びに成長した。サッカーに全精力を傾けた日々は俳優業にも確実にプラスになったようで「だからこそ、今の自分を得たのだと思っています。今回共演した間宮祥太朗くんにも『涼真が一緒だと気持ちいい』と言ってもらえたのですが、それってうれしい。スポーツをやっているとちっちゃいことは気にしないんですよ。とにかく前に進もうとする。その性格はサッカーで失敗したからこそ」とある確信に満ちた様子で語る。

 そんな彼の、俳優としての次なる野望はもちろん「マーベル・コミック原作の映画に出ること」。まずは俳優・竹内涼真を少しでも多くの人に知ってもらうことだと、迷いのない顔でさわやかに言い切った。(取材・文:浅見祥子)

映画『帝一の國』は4月29日より全国公開