メキシコで58歳女性が双子出産の快挙(出典:http://nypost.com)

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どうしても自分たち夫婦の子どもが欲しかった。可愛いわが子をこの腕に抱いてみたかったという58歳の女性。不妊治療の末の超高齢妊娠・出産のニュースがメキシコから飛びこんできた。メキシコ社会保障協会(IMSS)の発表を元に米メディア『nypost.com』が伝えている。

メキシコ・シナロア州のクリアカンで昨年、還暦まであと少しという女性が不妊治療により体外受精に成功し、先月「クリアカン地域総合第一病院(Culiacan’s Regional General Hospital Number 1)」で出産した。33週で帝王切開が行われたといい、例を見ない高齢および多胎妊娠とあって小児科からも医師らが参加し、早くからチームを組んで女性の健康状態を観察。分娩1か月前に入院してからはただならぬ緊張感が漂っていたという。

プライバシーを重んじて名前などは明らかにされていないが、女性は『Milenio』紙に「すべてがうまくいくと信じて祈った私たちに、神が奇跡を与えて下さったのです。わが子の元気な泣き声に幸せをかみしめています」と語っている。ちゃんと産声を上げるものか不安で、分娩の最中はひたすら祈っていたというその女性。2分の間を開けて2人目の赤ちゃんも元気な産声を上げ、そこでやっと体の力が抜けたそうだ。

赤ちゃんは女の子がヴィクトリア・マリアちゃん、男の子がヴィクター・マヌエル君と名付けられ、体重はヴィクトリアちゃんが1,899g、ヴィクター君が1,842g。母体の健康状態に問題はなかったが、低体重で誕生した双子については新生児集中治療室での3週間のケアと観察が必要となり、このほど3人そろってやっと退院した。3時間おきの授乳などこれからがもっと大変であろうが、どうか頑張っていただきたい。

そして上には上がいるもの。今年2月14日にはスペインのブルゴスで64歳の女性が男女の双子を出産した。2011年、58歳であった時にも娘を出産していたという。今の時代、お金さえあれば体外受精によりいろいろな妊娠が可能になっているだけに、医師が眉をひそめてしまうような希望が示されることも少なくないようだ。

イギリスでは23歳の娘を数年前に大腸がんで亡くしたという当時59歳の女性が、娘が生前に凍結していた卵子で自分が赤ちゃんを産むと言って不妊治療を希望した。だが生まれる赤ちゃんはその女性の子、孫であり、娘の生まれ変わりでもある。これに倫理の専門家が黙っているわけはなく申請は却下された。一方アメリカでは、2012年からメイン州の49歳女性、アイオワ州の53歳女性、そしてユタ州の58歳女性などが娘の卵子を用いて代理母となり、孫を出産している。先の英女性も1千万円を超す費用が必要だが、渡米を検討していると報じられた。

出典:http://nypost.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)