トランプ大統領に追い風が吹く中での5月2日のドル円為替相場

写真拡大

日本はゴールデンウィークに突入したが、例年の傾向ではGW前はドル高、GWに入ると円高という動きになっている。旅行者の資金の流れが市場に影響を与えているが、今年はどうなるであろうか。ここにきてアメリカ・トランプ大統領には追い風が吹いてきた。状況を整理してみよう。

 5月1日15:30(すべて日本時間)には1ドル111円91銭の高値をつけた。しかし21:30の経済指標が発表されるとドルが売られ1ドル111円58銭まで下がる。3月個人所得は+0.2%と事前予想や2月の+0.3%をやや下回った。個人消費支出も0.0%と事前予想+0.2%や2月の+0.1%を下回っている。PCEコア・デフレータは+1.6%と事前予想通りで、2月の+1.8%を下回った。本日からFOMCが開催されるが、PCEコア・デフレータがインフレ目標+2.0%に届いていないことから週末の雇用統計の結果次第では6月利上げ観測が後退する可能性も出てきた。

 23:00には4月ISM製造業景況指数が発表され、結果から長期債利回りが2.28%を下回り、1ドル111円43銭に落ち込んだ。景気拡大・後退の分岐点となる50ポイントは上回ってきているものの事前予想の56.5や前月の57.2を下回る54.8であったからだ。この時期の経済指標が厳しく、成長も弱いのは例年のことで市場も織り込み済みではあったもののドル売りは加速する。

 トランプ大統領に追い風が吹き始めたのは、5月2日1:00ごろからだ。ムニューシン財務長官が「超長期債の発行がアメリカにとって合理的である」というコメント発表し、長期債利回りが2.28%から2.33%まで大きく上昇した。ドルが買われ、1ドル111円93銭まで上がり、再び112円突破が近づく。直後にトランプ大統領が大手金融機関の分割に前向き検討であることを発表し、また下がったが、7:30には1ドル111円95銭まで戻した。

 議会が歳出法案に暫定合意し、政府機関の閉鎖が回避され、オバマケア代替法案の採決が近いことがドル買い材料になっている。3週間内にインフラ計画も発表されるようだ。トランプ大統領は北朝鮮の金正恩委員長との会談も視野に入れていることを発表、地政学リスクもさらに薄まった。利上げに関しても、アトランタ連銀が次のGDP(4〜6月)がトランプ大統領の掲げる+3.0%の成長を上回る+4.3%と予想した。

 はたして今年の市場はこのまま例年とは異なる動きをするのだろうか。