「ディズニー・イースター」開催中の東京ディズニーリゾート ©Disney 撮影 / YOSHI

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東京ディズニーリゾートのショー・パレードが好きな人なら、イースターの時期に毎年耳にするであろう楽曲「Easter Parade」と「Happy Easter」。

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この楽曲が使われている1948年公開の映画『イースター・パレード』を観ると、2017年6月14日までパークで公演中の「うさたま大脱走!」や「ファッショナブル・イースター」がより深く楽しめるようになります。

映画『イースター・パレード』と、パークのエンターテイメントのつながりを一緒にひも解いてみましょう。

ディズニーマニアが愛してやまない『イースター・パレード』の2曲

2017年、東京ディズニーリゾートで迎えたイースターイベントの初日、一部のショー・パレードファンの間でこんな声があがりました。

イースターのパレード、今年から「うさたま大脱走!」になったけど、冒頭の音楽は「♪Never saw you look〜」の歌のままだった! うれしい!

「ファッショナブル・イースター」、今年からショー中に「ワンダーランド(*1)」のメロディーが加わった! 感動して泣ける…

*1:2010年〜2012年の春、東京ディズニーランドで公演されていたパレード「ディズニー・イースターワンダーランド」の略称

そう、過去のイースターイベントのパレード音楽に何度も用いられ、ディズニーファン達が聴くと思わず興奮してしまうこれらの楽曲は、「Easter Parade」と「Happy Easter」。

どちらも、1948年公開のミュージカル映画『イースター・パレード』の劇中歌です。

楽曲「Easter Parade」はもともと、1933年、アメリカのミュージカル音楽の作曲家アーヴィング・バーリンによって生み出され、舞台上で人気を博した1曲。

バーリンは、そんな「Easter Parade」を中心に据えた映画を作りたいという誘いを受け、楽曲制作に携わります。

過去に発表していた既成曲と、書き下ろし楽曲を合わせた計17曲を提供する形で生まれたのが、映画『イースター・パレード』。

映画のストーリーにじっくり浸りながらこの2曲のシーンを見てみると、パークのショー・パレードの楽曲使用シーンとの相似点を見つけることができます。

イースターで始まりイースターで終わる、パフォーマーの成長ラブストーリー

映画『イースター・パレード』の舞台は、1912年のニューヨーク。

プロのダンサー兼プロデューサーの「ドン」が、酒場で見つけたコーラス・ガールの「ハンナ」とチームになり、彼女を一流のパフォーマーに育てていく過程を描いた物語です。

イースターの日から、翌年のイースターまでの1年間を追った構成になっており、オープニングとエンディングで、おなじみの2曲が流れます。

ファッションのこだわりを歌った「Happy Easter」

映画のオープニングで流れるのは、「Happy Easter」。

色とりどりに着飾った女性たちが、「白にかなう色はない」「古風なのがかえって新鮮よ」と、自分のかぶっているイースターボンネット(帽子)へのこだわりを歌います。

一方、東京ディズニーシーの「ファッショナブル・イースター」で「Happy Easter」が流れるのは、4人のファッションアーティストたちが個性あふれる自分のスタイルを紹介するシーン。

華やかさを競い、ファッションへのこだわりを歌っている点で、通じるものがありますよね。

パレードへのワクワク感あふれる「Easter Parade」

映画のエンディングでは、ハンナが「Easter Parade」を歌います。

ブロードウェイのショーで成功をおさめたものの、とある誤解からドンとすれ違ってしまったハンナ。

イースターの朝、彼を許し、ニューヨークの5番街で行われるイースターのパレードへ連れ出そうと誘うシーンで歌うのがこの楽曲です。

一方、東京ディズニーランドではどうでしょう。

2010年から行われてきた、3つのイースター期間のパレード(*2)ではどれも、女性の優しい声で歌われた「Easter Parade」が公演開始直前に流れます。

パレードルートの私達が、「Easter Parade」を聴きながらフロートの到着を待つワクワク感。

その胸の高まりは、ドンと5番街のパレードに向かう、ハンナのワクワクした気持ちと似た感情なのかもしれません。

*2: 2010年〜12年公演の「ディズニー・イースターワンダーランド」、2014年〜16年公演の「ヒッピティ・ホッピティ・スプリングタイム」、2017年から公演中の「うさたま大脱走!」

「ビッグバンドビート」の曲と雰囲気に重なる点も

他にも、映画『イースター・パレード』にはパークファンになじみ深い要素がたくさん。

2016年のリニューアル前まで、ビッグバンドビートでミニーちゃんが踊っていた曲「I Love a Piano」も、劇中ではドンとハンナがタップダンスで歌い踊ります。

さらに、映画の舞台である20世紀初頭のニューヨークは、東京ディズニーシーのアメリカンウォーターフロント(ニューヨークエリア)の時代・エリア設定と一致します。

一流のパフォーマーを目指して精進するショービジネスの物語は、パークの世界観を味わう上でも役立つこと間違いありません。

ぜひ一度、映画『イースター・パレード』を観て、パークの音楽や雰囲気と比較してみてください。

あなたのパークライフがまた一段、深まることでしょう。