29日午前6時過ぎ、北朝鮮がミサイル発射を強行したとの情報を受け、東京メトロなどが一時運転を見合わせる措置を取ったが、韓国では複数のメディアがこれを「日本の過剰対応」と報じている。資料写真。

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2017年4月29日午前6時過ぎ、北朝鮮がミサイル発射を強行したとの情報を受け、東京メトロや北陸新幹線などで一時運転を見合わせる措置が取られた。日本のSNSなどではこの対応に驚きの声も上がったが、同じ時刻、いつも通りの日常が続けられていた韓国では、「日本の過剰対応が物議を醸している」との報道がその後各社から出ている。

日本の報道によると、東京メトロはこの日午前6時7分ごろ「北朝鮮がミサイルを発射した」とのテレビ報道を受け、全線で約10分間運転を見合わせた。これによりおよそ1万3000人の乗客に影響が出たが、大きな混乱はなかったという。また、東京メトロと乗り入れを行う東武鉄道でも東京メトロからの情報を受け一時運行を見合わせ、このほか北陸新幹線でも約10分間運転見合わせの措置が取られた。

北朝鮮のミサイル発射情報を受けて実際に日本で列車の運行が見合わせとなったのはこれが初めてというが、韓国メディアの多くはこの「異例」の対応を冷めた視線で伝えている。聯合ニュースは「北の『失敗した』ミサイル発射に地下鉄まで止めた日本…過剰対応が物議」、ハンギョレ新聞は「日本、北のミサイルに地下鉄を止める『勇み足』」と見出しを打ち、鉄道会社や政府の対応に日本で批判の声が高まっていると報じた。記事では、「ソウルの地下鉄は平常運転なのになぜ東京メトロだけが運転ストップなのか」「政府は国民に戦争の雰囲気を徐々に浸透させようとしている」といった日本のツイッターに投稿されたというコメントや、「日本は北朝鮮の状況にとてもおびえている。不安をあおる日本メディアは非難されるべきだ」との在日韓国人のインタビューコメントが紹介されている。

韓国のネットユーザーもこうした報道に呼応するように「地下鉄を止めるなんて、そこまでやるかよ?」「日本人らしい発想だな」「日本人は怖がりだからね」などのコメントを多数寄せている。また、「本当に戦争が起こることを望んでいるみたいだ」「安倍(晋三)さんは戦争が起これば支持率が上がるから」「奥さんのスキャンダルから国民の目をそらそうとしているんだろう」と、日本政府の思惑をうかがおうとする声もある。

しかし、ミサイル発射の報にも変わらず「平常運転」の韓国の状況を懸念する報道も一部ある。韓国・毎日経済新聞は社説で「地下鉄まで止めた日本」と「平常の韓国」を比較、「隣国・日本の緊迫した動きと比べ、北朝鮮の安保の脅威に対しわれわれが相対的に鈍感であることは事実」として、「これは深刻な『安保不感症』ではないかと皆が振り返るべき時が来ている」と指摘した。(編集/吉金)