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昨年デビュー10周年を迎え、年間ライブ動員数の1位に輝いたBIGBANGが、今年も快進撃を見せている。ソロとして初のドームツアーの口火を切ったのが、今月メットライフドーム(埼玉)と京セラドーム大阪を2デイズずつ大成功させたD-LITE。


続いてSOLが7月のZOZOマリンスタジアム(千葉)2デイズに加え、ほっともっとフィールド神戸(兵庫)2デイズの追加を発表、さらにG-DRAGONはワールドツアーが発表され、日本は8月に福岡ヤフオク!ドーム、京セラドーム大阪の2デイズ、9月に東京ドーム2デイズと、スタジアム&ドームで3都市5公演を開催。


現時点でソロ活動の公演数を合わせると、全員でドームまたはスタジアム級が13公演、のべ50万人以上は動員する計算になる。国内外を見てもグループのソロ活動で、これほどの規模で連続公演できるアーティストは類を見ない。彼らがこれほどまでに人々を惹きつける魅力はなんなのか? 様々な角度から迫ってみよう。


 


K-POPのなかで唯一と言っていい“外タレ”感


数あるK-POPのなかでもBIGBANGが唯一持っているのは“外タレ感”だ。K-POPが日本で曲をリリースする際のパターンは大きくふたつ、本国でヒットしている曲に日本語を乗せて歌い替えるパターンと、日本オリジナル曲をリリースするパターン。


BIGBANGより先に日本デビューをしていた東方神起の場合は、同じ事務所の先輩であったBoAの日本成功にならって日本オリジナルを多くリリース、初期の頃は邦楽と同じように細かなプロモーションを行った結果、日本で誰もが知る存在となり、日本デビュー12年経った現在も根強い人気を誇っている。


対してBIGBANGは、2009年のメジャーデビューから約1年は日本オリジナルのシングルを出していたが、2011年以降は基本的に韓国の作品に日本語詞を乗せる方法に切り替え、本国リリースとの時差をなくすことで、韓国および世界的なK-POPの反応といち早く連動させた。


そして2012年、「FANTASTIC BABY」が世界的大ヒットとなったとき、日本でも約1ヵ月後に日本版をリリース。インパクトの強いダンスナンバーに、m-floのVERBALがキャッチ―な日本語詞を乗せ、真似したくなる個性的なダンスや奇抜なファッション等々、それらの要素は日本の音楽シーンにも大きなパンチ力を見せつけた。


世界的ヒットと連動したブームによりBIGBANGは、邦楽でも洋楽でもない“外タレ感”を身につけた。これはK-POPをよく知らない音楽ファンへの間口を大きくし、元は洋楽リスナーだった人がBIGBANGからK-POPに入ったというのがその証拠だ。



アッパーチューンだけじゃないバラードの名曲も


BIGBANGといえば、「FANTASTIC BABY」「BANG BANG BANG」などに代表されるアッパーチューンを思い浮かべる人も多いだろうが、バラードの名曲も数多い。別れの寂しさを季節感と共に歌った「BLUE」、メロディアスな旋律の「LOVE SONG」、孤独感をスローヒップホップに乗せた「LOSER」、そして最新アルバム『MADE』シリーズに収録の「IF YOU」は、5人全員のボーカル力が遺憾なく発揮されている。またライブで度々バラードバージョンとして披露される、初期作の「HARU HARU」もファンの間で根強い人気となっている。


ところでBIGBANGが登場して以降、ヒップホップやR&Bを強めに盛り込んだチームが多数登場しているが、攻撃的な主張を歌詞のなかに含んでいるチームも少なくない。


BIGBANGの多くの歌詞は、G-DRAGONとプロデューサーのTEDDYが手がけているが、楽しい曲ではパリピなテンションで踊りたくなる内容を、聴かせる曲ではストレートにピュアな愛を歌っていることが多い。とても歌詞のメッセージ性が完結で伝わりやすいという点も、長く愛されながら多くの人に響く理由となっているようだ。




5人の個性とライブ力


韓国アーティストはダンスチームが多いがゆえ“K-POPは観るもの”という印象を持ちがちだが、BIGBANGの強さは、観ても聴いても魅力的なところだ。ハイトーンで鋭い歌声のG-DRAGONと、対比するように低音ボイスのT.O.Pのふたりがラップを担当、ボーカルラインは、圧倒的セクシーボイスのSOL、包容力あるソフトな歌声のD-LITE、伸び伸びとハリのあるV.Iと、5人の歌声は見事なほどに際立つ個性とバランスで成り立っている。それゆえグループでもソロでも、音楽だけを聴いていても十分なアーティスト力を見せ、さらに“ライブで観たい”という欲を掻き立てる。


またライブに一度足を運べば、そのステージングや歌だけでなく、漫談級に面白いMCがクセになる。日本のバラエティ番組でもよく活躍している“日本語番長”のV.Iが先頭を切ってMCをまわし、日本の芸能人から注文されたというギャグを披露してみたり、末っ子ながらに各メンバーいじりに励んだり。今やK-POPアーティストたちが日本語を駆使するのは当然になってきているが、V.Iほどに日本のお笑い芸人とも渡り合えるセンスの持ち主は稀だ。


余談だがそんな努力家V.Iが、今年の1月に六本木にオープンしたラーメン屋「アオリの神隠し」が大盛況。オープン3ヵ月以上経った今でも休日には行列が絶えないという、事業家としての実力も発揮している。


上記したような様々な要素から、日本で“絶対的ポピュラリティー感”を獲得したBIGBANG。K-POPをここまで大きくした立役者のひと組である彼らの音楽やライブに改めて触れてみると、BIGBANGはもちろんのこと、K-POP全体の魅力が見えてくるだろう。


TEXT BY 筧 真帆(日韓音楽コミュニケーター)



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