ヤクルトの小川泰弘

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◆ 防御率1.50と安定

 昨季はチームで唯一規定投球回に到達したヤクルトの小川泰弘だったが、8勝9敗、防御率4.50と精彩を欠いた。

 プロ5年目の今季は4月29日終了時点で、3勝2敗、防御率1.50と安定した成績を残している。15日のDeNA戦から自身3連勝中。22日の広島戦では降雨コールドではあったが、7回を2安打無失点に抑え、16年8月31日の巨人戦以来となる完封勝利を飾った。

 ニッポン放送ショウアップナイターで同試合の解説を務めた山本昌氏は「胸を張っていいピッチングだったと思います」とこの日の投球を評価し、「小川投手がこれだけの投球を見るのは久しぶり。復活の狼煙じゃないかと思います」と絶賛した。

 そして29日の巨人戦に先発した小川は、8回に阿部慎之助にタイムリーを浴びたが、7回2/3を8安打6奪三振1失点に抑え、3勝目を手にした。貧打に喘ぐ打線の影響で、この2試合は援護点が合計してわずかに3点しかない。それでも少ない点数を守り切り、まさに“エース”と呼べる働きを見せる。

◆ 解説陣も絶賛

 解説陣も今年の小川を高く評価する。山本昌氏が「これだけの投球を見るのは久しぶり」、ニッポン放送で解説を務める若松勉氏も「球にスピード、キレ、ようやく自分の持ち味がでてきましたね」と話すように、プロ1年目に16勝を挙げた時のような力強いストレートが戻ってきたと話す。小川自身も「ストレート中心に、投げられているかなと思います」と手応えを掴む。

 昨年は悔しいシーズンに終わったが、今季は“ストレート”の威力が戻り開幕から安定した投球を続ける小川。「粘る事ができていると思うので、これを引き続き継続していきたいです」。チームは最下位に沈むが、上位進出するためにも、1試合でも多く勝ちをもたらしたいところだ。

(提供=ニッポン放送ショウアップナイター)