「ユーリ!!! on STAGE」のキービジュアル/(C)はせつ町民会/ユーリ!!! on ICE 製作委員会

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 社会現象ともいわれる大ヒットとなった、男子フィギュアスケートアニメ「ユーリ!!! on ICE」の集大成イベント「ユーリ!!! on STAGE」が、4月29日舞浜アンフィシアター(千葉県浦安市)と、全国136劇場180スクリーンにて、昼の部、夜の部と開催された。

【写真を見る】「ユーリ!!! on STAGE」イベントは、総勢13名もの登壇者で大いに盛り上がった/(C)はせつ町民会/ユーリ!!! on ICE 製作委員会

19時からの夜の部では、同作のオープニング曲 ディーン・フジオカの「History Maker」で始まり、12名の声優陣が各自の役のセリフと共に次々と登場し、それぞれのセリフに観客は笑い、大いに受けた。そして最後に主人公 勝生勇利役の豊永利行が名セリフをもじって「今日は、会場中に僕の愛を見せつけるから」というと、客席からは大きな歓声が上がった。

全キャストで開会宣言をしイベントはスタートした。その後各声優が順に挨拶する中、諏訪部順一が本日の軽装な衣裳について、自身の役ヴィクトルの発売されるフィギュアに合わせたと語り同じポーズを決めると甲高い歓声があがった。さらに、原案者の久保ミツロウも登場し「ジェットコースターのような「ユーリ!!! on STAGE」から振り落とされないように、一緒に楽しみましょう!」という挨拶で締めくくった。

最初のコーナー「自分を好きになって・・・ ポポーヴィッチのカラボスの部屋」では、ポポーヴィッチ役の羽多野渉と久保ミツロウが、チーム分けされたキャスト陣と事前に各自が選んだ「それぞれのお気に入りシーン」にまつわるトークを展開した。

「ただただ可愛いチーム」に選ばれた、若手スケーター役の村瀬歩、土岐隼一、本城雄太郎にまざって、クリストフ役の安元洋貴が選ばれた理由が「クリスのお尻がかわいい」ということで会場は大きな笑いで包まれた。そしてそのお尻がクローズアップされたシーンを選択した安元に対して、久保が「クリスは顔より先にまず尻を描いた」と話し、安元が「尻をピカピカに磨いてきおきます」と答え会場は大いに盛り上がった。

次のチーム「唯我独尊!マイペース!チーム」に選ばれた、諏訪部順一、小野賢章、日野聡は、チーム名の通りマイペースにうろうろしながら登場し笑いを誘った。ピチット役の小野賢章は、親友の勇利とヴィクトルに「結婚おめでとうー」というセリフを選び、映像が流れると観客は大いに沸いた。小野は「あのセリフを純粋にいえるのはピチットらしい。台本を読んだ時このセリフは話題になると思ったので」と選んだ理由を話した。久保も先日行われたオールナイト上映会でもこのシーンで拍手がなりやまず、ピチットが視聴者の気持ちを一番言ってくれたと答えた。

最後の「ギャップにドキッ!?チーム」に選ばれた豊永、内山昂輝、野島健児、福山潤の中で、ユーリ(ユリオ)役の内山が選んだ「ユーリが勇利にカツ丼ピロシキをあげるシーン」について、ユリオが勇利へエールを込めて言うセリフとして欲しいと指示があったと話し、久保はあのシーンはロシアでロケハンに行き-5度の寒さの中、ここで絶対に2人の関係が深まることをさせたいなと思っていたと、それぞれ裏話を披露した。

ここで福山の選んだ自身の役 西郡豪の映像だけが流れず、羽多野が「我が子の出産立会いに向かう西郡が、様々なアクシデントをアクセル・ルッツ・ループの技で乗り越え無事病院に間に合い、スケオタ三姉妹に技名を命名した」という福山創作のストーリーを披露。それに久保が「こんな削ったネームがあったとは、私きっと描いていた!忘れていた!」と話しを合わせ、会場の笑いを誘った。

続いて「超超超超がんばらんば!カツ丼ピロシキ争奪!ワールドクエスチョン!」では、作品中のあるシーンをロシア語で朗読され、どのシーンなのかを当てるクイズをA〜Dチームに分かれて競った。朗読されたロシア語の中で聞こえた、ピロシキ、カツ、フクースナーの言葉で、「ユーリが勇利にカツ丼ピロシキをあげるシーン」だと回答が分かってしまった全員がボケまくりなかなか正解を言わない中、ここでなんと、ジャン・ジャック・ルロワ(JJ)を演じる、宮野真守のヒント映像がサプライズ上映され、「おじいさん」というヒントを与え、さらに会場にJJソングを一緒に歌うことを促し、大合唱の渦に!

その後は「おじいさん」で大喜利をしたり、知っているロシア語を回答し続けるキャストに交じり、小野が「味噌汁、とん汁」とボケたり、Cチーム(豊永、本城、小野)で一人メガネをかけていない小野が、メガネの代わりになるものを手作りして笑わせ続けたことで、久保がCチームを優勝に決定し、金メダルと共に贈られた「カツ丼ピロシキ」の食レポを3人が行った。

その後はアフレコショーのコーナー。キャラクターごとの名シーンが画面に表示される中、それぞれが生でアフレコを行った。ここでもサプライズでオタベック役の細谷佳正、ミケーレ役の前野智昭のコメント映像が上映され、拍手が起こった。更なるサプライズとして、勇利、ヴィクトル、ユリオのアフレコでは、ステージにスケートリンクが登場し、ユリオのFS楽曲「ピアノ協奏曲 ロ短調 アレグロ・アパッショナート」に合わせて、フィギュアスケーターの河西歩果が美しいスケートを披露した。

そしてイベント最大の目玉である、久保ミツロウ×山本沙代監督監修のオリジナル朗読劇「長谷津エキシビション 温泉 on ICE ヴィクトル with フレンズ」がスタート。これは同作初のスピンオフドラマで、キャラたちが長谷津でアイスショーを行うことになり、勇利の家に泊まりにきて前夜祭という名の宴会で大変なことになるという物語。約20分の朗読劇は、同作品ならではのギャグシーンがふんだんに盛り込まれ、演じる声優陣も笑いをこらえるほど爆笑がやまないものだった。物語に続く形で、羽多野渉による同作のエンディング曲「You Only Live Once」の生ライブが行われ、観客はペンライトを振り大いに盛り上がった。

イベント最後は、各キャストがそれぞれファンへの感謝を語り、豊永の「語りだしたらきりがないくらい、想いが詰まっています。皆さんの心の中に「ユーリ!!! on ICE」という作品をとどめて忘れないでほしいです。ありがとうございました」と締めくくった。

その後エンディング曲が流れ終わった後、突如画面に表示された特報の文字、久保ミツロウ手書きの「完全新作劇場版制作決定! 俺たちはたちどまれない!!!!」の情報に観客から大歓声が起こり、ありがとうーという言葉も聞こえた。【ウォーカープラス編集部/千束】