初の“さいたまダービー”を迎える大前。「他の試合と違うのは、十分に理解している」と気合は十分だ。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大 (全2枚)

 大宮はJ1・8節まで勝利なしで、獲得した勝点は7節・清水戦(1-1)の「1」のみ。リーグ最下位に沈む、まさに苦境だ。そんななかで30日に迫った“さいたまダービー”。首位・浦和をホームに迎える一戦に、選手たちはどんな想いで向き合っているのか
 
 江坂任、大前元紀、黒川淳史、塩田仁史、清水慎太郎、松井謙弥をクラブハウスで突撃取材。松井と黒川に続くのは、今オフに清水から移籍して背番号10を背負う大前とベテランとして酸いも甘いも知る塩田。両選手の言葉をお届けする。
 
――◆――◆――
 
大前元紀選手
 
――最近の自身のパフォーマンスは?
 
 なかなかフル出場する試合はありませんが、個人的には徐々に良くなってきていると思っています。ただ、ここまでノーゴールですからね。得点を求められていると感じていますし、少しでも早くゴールを決めて、勝利を届けたいです。
 
――タイトなスケジュールのなかで“さいたまダービー”を迎えます。
 
 ルヴァンカップ・札幌戦でアウェーに行っていた人たちは疲れているんじゃないですかね(笑)。
 
――ダービーへの想いは?
 
 僕は“静岡ダービー”も経験していますし、やっぱりライバル対決は熱くなりますね。
 
――30日が自身初の“さいたまダービー”となります。
 
 他の試合と違うのは、十分に理解しています。それは他の人たちも同じでしょう。なかなか勝点を積み上げられない状況ですが、浦和戦で勝利できれば、その後がまったく違ってくるはず。相手は首位を走っていますが、勝てるようにしっかりと準備します。
 
――どんな試合展開になると予想しますか?
 
 浦和がボールを握る時間が長くなるとは思いますが、そのなかでも自分たちのサッカーを出せればいい。前半に失点しないことが間違いなく大切ですし、鍵は先制点でしょう。まずはしっかりと守備をして、防ぎ続けていれば自ずとチャンスも訪れます。
 
――警戒している選手は?
 
 個々の能力が高いチームですから、「誰かひとり」ではありません。チーム全体を注意しなきゃいけません。
 
――少ないチャンスを決め切ることが重要になります。
 
 相当な得点力がありますし(※編集部・注/浦和はJ1・8節を終えてリーグトップの24得点。2位がG大阪の19得点、3位がFC東京の13得点)、押し込まれる時間帯は長くなる。それでも、決して引かずに、前からプレッシャーを掛けていきたい。
塩田仁史選手
 
――“さいたまダービー”が迫ってきました。
 
 渋谷(洋樹)監督も言っていますが、「普段のリーグ戦とダービーは別」という気持ちは全員が持っているはず。同じさいたま市に本拠地を構えるクラブ同士の直接対決ですからね。現在の順位を度外視して、「浦和に負けたくない」という気持ちを前面に出して戦いたい。
 
――ダービーでの勝利は「特別」です。
 
 そのとおりです。34分の1ではありませんし、ただの勝点3でもありません。今のチーム状態からすれば、かなり難しいゲーム展開になるとは思います。それでも、プライドを持って戦い続けることが大切。今季はサポーターの方々に勝利を届けられていないので、ダービーでそれをできるように全力を尽くすだけです。
 
――難しい試合になると予想されます。
 
 G大阪戦は前と後ろの距離感が遠くて、布陣が間延びしてしまいました。浦和戦では、意思統一が明確にやれるとは考えています。堅いゲームにできればな、と。
 
――相手はJリーグで最も攻撃力の高いチームです。
 
 8節・札幌戦を映像で確認しましたが、ほぼ全員が引いて守っていた相手を崩していましたね。単純に「凄いな」と。参考になるのは7節・FC東京戦ですかね。プレッシャーを掛けにいく場面と引く場面を上手く分けていたように見えました。
 
 また、相手に高い位置でボールを保持された時には中盤の選手も引いて、ペナルティエリアに8人ほど入って守っていたシーンもあった。良い状態で浦和にボールを持たれたら、そのくらいハッキリと守備に重心を置かないと簡単にゴールを奪われてしまいます。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)