20〜30代の独身女性の彼氏がいない確率が50%を超える今。いつの間にやら少数派になった彼氏持ちの女性の中には、彼氏はいるもののセカンドポジションのまま、いつまでたってもファースト(本命)になれない女性たちがいる。彼女たちが本命になれない原因は何なのでしょうか……。彼女たちの過去の恋愛から、その原因を探っていきます。

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今回お話を伺ったのは、都内で営業の仕事をしている秋山純子さん(仮名・36歳)。生まれつき少し茶色な髪を後ろにまとめ、キメの細かい白い肌に黒目がちな丸い瞳が特徴的な女性です。少しタレ目な瞳からは女性的なか弱さを感じますが、はっきりとした物言いや、持ち物も装飾のない男性もののブランドを好むところからは男性っぽい印象を受けます。10年以上も営業職を続けるキャリアウーマンの彼女のセカンド気質はどこにあるのか――。生い立ちや、学生時代の恋愛から話を伺っていきます。

「出身は栃木県で、両親と5歳上の兄との4人家族です。父は大手企業のサラリーマン、母も会計士の資格を持つキャリアウーマンです。小さい頃から平日は夜まで両親ともいなくて、兄も私が小学校の時には高校生で帰りも遅かったので、家ではよく一人ぼっちでしたね。寂しいといえば寂しかったですが、週末にはよく家族で出かけたりしていたので、平日は我慢していました。それに、よく夜中に目を覚ますと、家事を一人でしている母親がいました。仕事と家事の両立はしんどかっただろうに、母親は一度も弱音を吐いたりする人じゃなかったので、私も寂しいというのはわがままだと思っていました」

初めて彼氏ができたのはいつですか?

「大学1年生の時です。高校時代も好きな人はいましたが、特に行動をせずに受け身でいたら、何も進展しなかったんですよね。小学校、中学校の時はモテてていたので、高校になれば自然とできると思っていたのに、好きになった人にはまったくモテなかったんです……。当時はポケベルが主流で、いい感じにはメッセージのやり取りできるのに、いざ付き合おうとはどっちも言わなくて、そのまま疎遠に。そして数か月後には、彼は別に彼女ができていたっていう残念な感じでした(笑)。

大学1年の時にできた彼氏はアルバイト先の人です。2歳上の別の大学に通う人で、猛プッシュされて付き合いました。彼の中身はほとんどよく知らなかったんですが、人気があったのでまぁいいかなって思って。大学進学を機に都内で一人暮らしを始めていたので、すぐに半同棲みたいな感じになりました。彼は掃除や洗濯などもやってくれて、本当に優しかったんです。でも、彼が好んで身の回りのことをしてくれていると思ったら、彼の友達に私は何もしないとか悪口を言っていたみたいで、急激に冷めて、別れました。友達に愚痴るとか、面と向かって言えない小さいやつはいらないって、最後に言ってやりました」

ワーカホリックと言われようが、仕事に夢中になる日々

その後、都内の企業に就職。大学4年の時にできた彼氏とは就職後も関係は続きます。

「就職先は第一希望の会社ではなかったんですが、基本的に仕事をすることがアルバイトの時から大好きでした。頑張っただけ対価としてお給料がもらえる、評価されるというところが勉強よりも明確にゴール地点が見えている感じがしたんです。残業も好んで行ない、土日出社も全然苦じゃなかったです。こんなにもプライベートを削って働いている私、カッコイイとさえ思っていました。体が辛くなる時ももちろんありましたよ。午後出社にしてもらって、点滴を打ちにいったりしたこともあります。でも充実感は恋愛より仕事のほうが与えてくれていました。

当時は大学時代から続いていた彼氏がいたんですが、仕事を始めてからは別れるにも時間がかかるし、ケンカにも時間を取られるのが嫌だったので、仲良くしていました。彼はほぼ私の家に来ていて、洗濯など家事をしてくれていました。だから邪魔じゃなかったというか、居心地が良かったんです、だけど、それだけだった気がします」

彼と付き合い続けていく中、仕事先でとある出会いがあったそうです。

「仕事で大きなプロジェクトを先輩とともに任されることになった時、そのチームの一員として社内のデザイナー部にいる男性と出会いました。彼もプライベートを犠牲にしているような、朝まで会社に残って仕事しているような人でした。彼との会話は楽しく一緒に夜中まで仕事する機会も増えて、急激に仲良くなりました。彼は2歳上の神経質そうな眼鏡の似合う男性で、既婚者でした。私はあくまでも仕事のパートナーとして彼のことが気に入っていただけだったので、既婚であればこちらのことを異性として見ることもないだろうと、同性と付き合うようにプライベートまで赤裸々に話すようになっていきました。異性なのにこんなに構えなくていい人は初めてで、付き合っている彼より、職場の彼に心を許し切っていました。始まりはそんな感じでしたね」

女子会に参加しても、 「好きな人が〜、彼氏が〜」と恋愛の話しかしない友達の話は楽しくなくて、ただ友人関係を続けていくために参加していたそうです。

異性より仕事にのめり込み、恋愛は後回しにして順調だった彼女の人生は、気を許した仕事先の男性からのアプローチにより、大きく変わっていきます。〜その2〜に続きます。