家族構成の変化や子供の成長などを考慮すべき

とかくクルマ選びは難しい。ワンシーズンだけで使い捨てるような流行りモノであれば、その瞬間に最高だと思うものを選べばいいが、最近の平均保有年数でいうと、10年以上も乗ることになるマイカーは、それだけ先のことを考えて選ぶ必要がある。

たとえば新車で購入して3年後というと、初回の車検を迎えるタイミングだ。ほとんどのオーナーは、車検を通してまだまだ愛車との付き合いを深めていくだろうが、事情によりそうはならないケースもあるだろう。

もちろん、不可抗力的な要素もあるが、予想できる環境変化であれば、それらを考慮しておきたい。少なくとも3年くらいで選んだことを後悔しないクルマに乗りたいものだ。

まず、もっとも大きな変化として考えられるのは家族構成だろう。典型的な例をあげると、まったく結婚するつもりも予兆もないからと、大好きな2シーターオープンカーを買ったはいいが、急にパートナーに恵まれて結婚することになり、さらに子供も生まれてしまうと2シーターを愛車として維持していくのは難しくなる。

予想できる変化もあるだろう。たとえば、現在は幼児二人の四人家族だから2+2クーペでも十分にファミリーカーとして対応できるとクーペを買ってしまったケース。子供は成長するものだから、数年もすればリヤシートに収まらないほど大きくなることは容易に想像できる。

家族構成だけでなく高齢者は安全装備が欲しくなる可能性も

これは3列シートのミニバンを選ぶときにもいえることで、いまは小学校低学年だから狭めの3列目に座れると思っていても、数年後には中学生となって、そのスペースに座るのはキビシイといった状況も考えられる。クルマを保有する予定年数に合わせた子供の成長はしっかりと考えておきたい。

環境変化を予想すべきなのは、そうしたファミリー層ばかりではない。壮年層のクルマ選びにおいては、自分自身の体力的な衰えを覚悟しておく必要もあるだろう。認めたくないかもしれないが、加齢による衰えは避けることはできない(アンチエイジングの努力はすべきだとしても)。

元気なときには「こんな機能はいらない!」と思っていた自動ブレーキなどのプリクラッシュセーフティシステムが、数年後には欲しくなるかもしれないのだ。自分自身の衰えを予測するというのは難しいだろうが、後悔しないクルマ選びのためには考慮しておきたいファクターであろう。

好きなタイミングで買い換えることができる財力があるなら、常に自分にとってベストの選択をしていくのが、クルマ好きとしてはもっとも幸せなカーライフになるのは間違いない。もっとも、それだけの財力を実現するのが難しいから、数年後の状態を想像して頭を悩ましてしまうのだが……。