千葉入りが内定した香川西高MF本田功輝(中央)と香川西・大浦監督(右)、千葉・高橋GM

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 高体連組としては今季第1号となるJクラブ内定だ。28日、ジェフユナイテッド千葉が香川西高MF本田功輝(3年)の来季入団内定を発表し、同校で会見を行った。本田は今年の高校年代においてトップクラスの打開力の持ち主。四国で名を轟かせる強豪校からJに直接プロ入りを果たしたのは、14年にFW阪本翔一朗(現・アルビレックス新潟・S)が当時J3だった金沢に加入して以来となるだけに、学校側からの期待値も大きい。本田も会見で「プロになるので周りから見られる目が変わってくる。僕が香川西の看板を背負うぐらいの覚悟で戦いたい」と語り、香川西の名に恥じぬような活躍を誓った。

 強い決意を示した本田は2年時から主力として活躍してきたワイドプレーヤーだ。左サイドを主戦場にキレ味鋭いドリブルから好機を生み出すMFは四国だけでなく、昨年のインターハイでも圧巻の突破力を披露。そんな“四国ナンバー1アタッカー”の獲得に動いた理由を千葉の高橋悠太GMはこう説明する。

「引いた相手をどうやって崩すのかとなった時に、コンビプレーがありますが、最終的には個人の力が助けになる。元々、持っているドリブルスキルやスピードはプロに入ってからこちらが教えようとしても教えられるモノではない」。

 特に現状、千葉にドリブラータイプの選手が少ない。膠着状態に陥った時の“起爆剤”としても有能な彼にはジョーカーとしての役割を託せるといういう思惑もあり、今回の獲得に至った。

 また、4月という異例の早さで獲得を決めたのも彼の才能をクラブが高く評価してのこと。3月20日から5日間ほどトレーニングに参加すると、トレーニングマッチにも出場。試合前にエスナイデル監督から「ドリブルで相手にストレスを掛けてこい」と送り出されると、しっかり結果を残してみせた。

 だからこそ、クラブは迅速に動いた。「4月に獲得したひとつめの理由はこれ以上、彼の獲得を遅らせてしまうと他のJクラブと競合してしまう可能性があった。逆に言うと、早く本人に対して決断をしてもらいたいというのがあって、このタイミングでオファーをさせてもらった。あと、もうひとつはトレーニングに参加して、コーチングスタッフや自分やスカウト陣が見た中で練習過程の中でも成長しているのを感じ取った。1日目よりも2日目のほうが与えた課題やアドバイスを自分の中でうまく理解していた。そこの適応能力の高さをクラブは高く評価した」。高橋GMの言葉からも彼への期待が伺い知れる。

 とは言え、現在、本田はコンディションに不安を抱えている。昨夏に負った右足頸骨の骨折から復活の道を歩んでいる段階。既にピッチに戻っているが、まだ万全ではない。彼の才能に疑いはないだけに、試合勘を一日でも早く取り戻すことが彼に課せられた使命だ。

 異例とも言えるようなタイミングでの獲得発表。しかし、力があるからこそ、4月に本田のプロ入りが決まったのだ。「今の千葉がやっているハイライン、ハイプレスの戦術に魅力を感じた。そのようなサッカーが僕は好きなので千葉に決めた」という本田が夏のインターハイや冬の選手権でどのようなプレーを見せるのか。注目度が一気に高まっただけに、怪我を癒し、チームを全国に導く活躍を見せることは必要不可欠。千葉が下した評価に偽りがなかったことを証明するためにも、高校生活の最後の年は結果が求められる。

(取材・文 松尾祐希)