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月末金曜日の夕方に載せる記事で言うのも何だが、多くの人たちはプレミアムフライデーに、早帰りすることををあきらめてしまっているらしい。この制度は見限られてしまったのだろうか。

本制度は、消費拡大を目指し、今年の2月から始まったもの。「月末金曜は、少し早めに仕事を終えて、ちょっと豊かな週末を楽しみませんか?」と、プレミアムフライデー推進協議会は、仕事を早めに切り上げ、豊かな週末を過ごすことを促す。

ビジネスソフトウェア大手のジャストシステムは、20代から60代の男女1,057名を対象にプレミアムフライデーに関するアンケートを行った。本アンケートによると、大型連休前のプレミアムフライデーについて、約4割の人が「早帰りをあきらめている」という。「特にいつもと退社時間は変わらないとあきらめている」という人が最も多く、37.3%だった。一方で、「なんとしても15時退社したい」人は4.2%、「できれば15時に退社したい」人は8.4%、「15時は無理なので、せめていつもより早く帰りたい」人は5.5%と、厳しい現実が垣間見える

さらに、実施の時期においても、約6割が「月末という条件を変えたほうがいい」と回答。確かに、月末月初は仕事が集中する傾向がある。ただでさえ遅く帰っていたのに、いつもより早く帰れと言われても、無理があるだろう。

プレミアムフライデーが施行されて二カ月、どれだけの人がこの制度を利用できたのだろうか。「15時退社を実行できた」人は、両月ともに約4%。他にも、「いつもより早く退社できた」という人は12%。合計でも16%と普及率はまだ高くないようだ。会社によっては、早く社員を返したくても、得意先がまだ働いているから返すわけにはいかないということもあるだろう。

プレミアムフライデーを享受できるかどうかは、企業・個人双方の努力が必要となる。回答者の勤務先での取り扱いについて、18%の企業が、なんらかの具体策を行う、もしくは行う予定であるとしている。また、プレミアムフライデーで15時帰宅をしたことがあると答えた人は、「朝早く出社した」「前の日に残業して仕事を調整した」「翌週に仕事を持ち越した」等、何らかのアクションをおこしていたそうだ。ただ、個人の取り組みのみではやはり限界がある。より抜本的な制度の改正や、企業の努力が重要となるだろう。

プレミアムフライデーは浸透するかという質問に対して、「浸透すると思う」と答えた人は5.9%と少なく、「浸透は難しい、もしくは浸透しないと思う」と答えた人は87.9%と非常に多い。多くの人がこの認識では、先行きが不安だ。

消費拡大を目指し、導入より二カ月経過したプレミアムフライデー。本制度は、これからの社会にどういう影響をもたらすのだろうか。週休二日制が一般的になったように、これから当たり前の存在になるのか、それとも定着せず一部企業のみが適応するのか。消費拡大につながり、景気向上につながるのか。まだまだ取り組みはまだ道半ばだろう。

(田中省伍)