カッサーノ(左)に過大評価されている選手と批判されたバロテッリ(右)。EURO2012では2トップを組んだ二人だが…。 (C)Getty Images

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 あいつは過大評価されている――。元イタリア代表のアントニオ・カッサーノが、現地時間4月27日、イタリアの『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙で、かつての同僚に辛辣なコメントを発した。
 
 今年の1月にサンプドリアと契約解除してフリーとなり、無所属の状態が続いている元イタリア代表FWは、ガゼッタ・デッロ・スポルト紙のインタビューで、サッカー界において過大評価されている選手を問われると、ポール・ポグバ(マンチェスター・ユナイテッド)、ハメス・ロドリゲス(レアル・マドリー)、そしてマリオ・バロテッリ(ニース)の3人を挙げた。
 
 カッサーノは「ポグバは本当に1億2000万ユーロ(約144億円)に見合うかな。僕は違うと思う。ハメスは8000万ユーロ(約96億円)か。これもノーだ。同じ年齢のときの(アンドレス・)イニエスタの価値はどれほどだった?」と高騰を続ける移籍金を嘆き、さらにバロテッリとポグバについてはこう続けた。
 
「マリオのことは好きだし、フランスでうまくやっているようだね。でも、彼もポグバも人生においてすごく恵まれているよ。ミーノ・ライオラという、このうえなく優秀なマネジャーが2人に信じられないチャンスを与えたからね」
 
 ズラタン・イブラヒモビッチやロメル・ルカクなども顧客に抱える“敏腕代理人”がいなければ、彼らがサッカー界で名を上げることはなかったというのが悪童の主張。当然、2人は不快な思いをしただろう。そして、SNSですぐに反応を示したのが、かつてイタリア代表でカッサーノとチームメートだったバロテッリだ。
 
 バロテッリはツイッターで、「天才が爆発した。友人というのがわずかなもので、職場にはいないというのは本当だな」とコメント。名前こそ出さなかったものの、カッサーノのインタビューを皮肉り、失望感を露わにした。
 
 カッサーノとバロテッリといえば、EURO2012では“悪童2トップ”としてイタリア代表を準優勝に導いた仲だ。さらに、“先輩”は2015年夏に当時所属していたリバプールから退団が濃厚となっていた“後輩”に対して「サンプドリアに来い。一緒に偉大なことを成し遂げよう」とラブコールを送ってもいた。2人とも“問題児”と言われるタイプとあってか、気の合った様子もみせていたのだが……。