26日、中国が建造していた初の国産空母が進水した。中国の空母は旧ソ連のものを改修した「遼寧」に次いで2隻目。国営新華社通信は「複数の空母艦隊を保有することが予想でき、強い海軍建設の幕が開かれた」と誇示している。

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2017年4月26日、中国が遼寧省大連で建造していた初の国産空母が進水した。中国の空母は旧ソ連の空母を改修した「遼寧」に次いで2隻目。上海で3隻目が建造中とされ、国営新華社通信は「複数の空母艦隊を保有することが予想でき、強い海軍建設の幕が開かれた」と誇示している。

新空母は「遼寧」を基に設計され、13年11月に着工。全長315メートル、排水量5万トンで、動力は通常の蒸気タービンを使う。国産のジェット戦闘機「殲15(J15)」などが搭載される見通しだ。「遼寧」と同様、艦載機を発艦させるカタパルト(射出機)は備えておらず、船首部分にスキージャンプ式の甲板が設置されている。今後、内部の工事などが続けられ、20年までに就役するとみられる。

初の国産空母について、新華社通信は「中国で独自に空母を建造できる数少ない国の一つになることを意味する」と指摘。「中国は外洋海軍の高度発展の段階にあり、近い将来複数の空母艦隊を保有することが予想できる。中国による強い海軍建設の幕が開かれた」と誇らしげに報じた。

さらに「 空母は非常に高価な戦略的資産だ。空母打撃群1個の火力と費用は、中等国の軍隊には及びもつかないほどだ。空母は大国の軍事抑止力を示す前線の場であり、最も活気ある戦略的ツールでもある」と言及。「中国は戦略的資産を増やし続け、国防力が日進月歩となっている。中国が国防を発展させた結果、戦争から遠ざかることを願う。中国の先進的な武器を派遣し、演習でたびたび姿を現せば、外部勢力の中国に対する軍事的挑発をけん制できる」とも強調している。

「遼寧」は昨年12月、九州や沖縄、台湾などを結ぶ「第1列島線」を初めて越えて西太平洋に進出したが、中国は空母艦隊の行動範囲を小笠原諸島やグアムを結ぶ「第2列島線」以東の太平洋まで想定している。さらに、中国が掲げる現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」のうち、南シナ海からインド洋、中東沖にかけての「海上シルクロード」も視野に入れている。アフリカ東部ジブチでは中国海軍の「補給施設」が建設中だ。

こうした海域で軍事的優位に立ち、沿岸諸国に影響力を行使するため、中国は5〜6隻の空母の保有を目指しているとみられ、4隻目以降は原子力空母となる可能性もある。米国に対抗する原子力空母の保有は中国の悲願でもある。

空母に関して中国共産党中央委員会機関紙・人民日報の電子版は「中国が開発中の電磁式着艦制動技術は米国と肩を並べうるものであり、完全電気推進システムにいたっては米国を1世代リードしている」と報道。その上で「完全電気推進システムを空母に応用するには、まず第1次動力源の問題を解決する必要がある。原子力空母なら、絶え間なくエネルギーを得ることができる」と伝えている。(編集/日向)