土星の大気に見られた渦巻模様。これまでで最も近くから撮影した画像(2017年4月27日提供)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】米航空宇宙局(NASA)の無人探査機カッシーニ(Cassini)は、土星とその輪の間への突入を乗り切り、フライバイ(接近通過)の間に一時的に途絶えていた地球との通信を再開した。NASAが27日、発表した。

 太陽系第6惑星である土星に、これまで送り込まれた探査機の中で最も土星の近くを通過する接近探査から生還したカッシーニ。地球に向けて発信された信号は、通過から20時間後のグリニッジ標準時(GMT)27日午前6時56分(日本時間27日午後3時56分)に地球に到達した。

 カッシーニ探査計画の責任者で、米ジェット推進研究所(JPL)のアール・メイズ(Earl Maize)氏は「かつてこれほど土星に接近した探査機は他にない。土星とその輪の間の空間の状態については、土星のその他の輪に関してこれまでNASAが集めた情報に基づく予測に頼るしかなかった」と語り、「カッシーニが計画通りにこの空間を通過し、問題なく無事に向こう側から姿を現したことを報告できてうれしい」と続けた。

 土星の大気圏の最上部と土星の輪との間の空間は、幅が約2400キロある。

 土星の輪を構成する氷片や岩のかけらなどは高速で移動しており、これらに衝突すると探査機が故障する危険性がある。それでも今回、土星に対して時速約12万キロの高速で飛行し、接近通過を果たした。

 カッシーニは現在、燃料が底を突きつつあるが、科学者らは土星の衛星の1つに損傷を与えるリスクを避け、探査ミッションの終了を決断。土星とその輪の間を通過する探査を計22回実行した後、9月にガス状巨大惑星の土星に突入して燃え尽きる計画を立てた。土星の衛星には表面を覆う氷の下に海を持つものがあり、将来的にこの海で生命の兆候の探査が行われる可能性がある。

 次回の接近通過は5月2日に予定されている。
【翻訳編集】AFPBB News