昨年の熊本地震から1年が経過した。目に見える部分の復旧・復興は着実に進行しているが、一方で生活保護世帯をはじめとする生活弱者の「復興格差」が始まっているようだ(写真は益城町で進む解体作業の模様)

写真拡大

熊本地震の傷が癒えつつある一方
現地で見え始めた「復興格差」

 2016年4月の熊本地震から1年が経過した。4月14日の前震、16日の本震と、2回の「震度7」が襲った熊本県は、あらゆる面で大きなダメージを受けた。

 1年後の現在、市内中心部や幹線道路沿いの風景を見る限り、復旧・復興は着実に進展しつつあるように見える。しかし、注意深く観察すれば、至るところに1年前の地震の影響が残っている。

 車道の路面はツギハギを当てたように舗装されているし、歩道や商店街の路面のブロックやタイルは、ところどころ剥がれたり浮いたりしている。また、建物が立ち並ぶ中に唐突に更地が現れる。とはいえ、全く予備知識を持たない人が、熊本市内中心部の風景から「少し前に大きな地震があったのかもしれない」と気づくとすれば、きっかけは、大きな損傷を受け、あちこちにブルーシートをかけられた熊本城の姿しかなさそうだ。

 もちろん熊本で暮らす人々の多くは、突然の地震で受けた衝撃、数多くの喪失、直後の困難、その他地震でもたらされた変化のすべてによって影響を受け続けている。2017年4月現在も、約4万8000人が仮設住宅などでの仮住まいを強いられている。被災して数ヵ月間の休業を余儀なくされた事業所もあれば、いまだ再開できていない事業所もある。事業所が被災すれば、収入機会も減少する。

 また、スーパーマーケットなどの日常的な商業施設が休業したままであれば、市民の日常生活にも一定の不便が及ぶ。とても「熊本の生活環境は、震災前と同様の状況に戻っている」とは言えない。

続きはこちら(ダイヤモンド・オンラインへの会員登録が必要な場合があります)