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●渋谷ヒカリエに続く、東急が進める全7プロジェクトの第2弾
「遊ぶ、働く、住む」が有機的につながった複合施設「渋谷キャスト」が、4月28日に開業する。渋谷・原宿・青山・表参道という高感度なエリアに面した立地を生かし、"クリエイティブ"が集い、ぶつかり、生まれる空間を通じて、渋谷がまた新しい街へと変革する。未来の渋谷をつくる、渋谷キャストから始まる新しい体験・暮らし・風景を紹介しよう。

○7つのプロジェクトの完遂は2020年

渋谷キャストは、東京急行電鉄を代表企業とした4社(東京急行電鉄、大成建設、サッポロ不動産開発、東急建設)が出資した渋谷宮下町リアルティが手掛けている。東急は2012年4月に開業した渋谷ヒカリエを皮切りに、渋谷キャスト(2017年4月28日開業)や渋谷ストリーム(2018年秋開業)、渋谷代官山Rプロジェクト(2018年秋開業)、道玄坂一丁目駅前地区(2019年秋開業)、南平台プロジェクト(2019年開業)、渋谷駅桜丘口地区(2020年開業)と、7つのプロジェクトを通じて渋谷駅周辺の再開発を進めている。

今回の渋谷キャストの地には元々、1960年代に建設された都営住宅「宮下町アパート」があったが、同施設は2010年に役目を終えた。その地に生まれた渋谷キャストでは、都心における多様な居住スタイルの促進とともに、渋谷と原宿を結ぶ旧渋谷川遊歩道(キャットストリート)の起点となる地であることを踏まえ、新しい人の流れの創出を構想。また、多くのクリエイターが行き交い創造する活動拠点とすることで、生活文化やファッション産業等の発信拠点を形成していく。

渋谷キャストへは、渋谷駅から徒歩2分。高さ約71m/敷地面積5,020.09平方メートル/延床面積約3万5,000平方メートルの空間に、地下2階・地上16階のエリアを構成している。各フロアには、グラウンドフロアに多目的スペースとガーデン、グラウンドフロア〜1階にレストラン・ショップ、グラウンドフロア〜1階にレストラン・ショップ、1〜2階にシェアオフィス、2位に専門スクール、2〜12階にオフィス、13〜16階に賃貸住宅を設けている。

特にこの施設の特徴とも言えるのが緑に囲まれたガーデンであり、アーティスティックなオブジェのほか、小休止にぴったりなグルメ・スイーツを提供するフードトラックなどがガーデンににぎわいをもたらす。ガーデンではイベントも随時展開し、全ての人がクリエイティブに触れられる交流のプラットフォームとして活用していく。

まずは、一般も気軽に利用できるグラウンドフロア〜2階エリアを紹介しよう。

●肉好きのためのレストラン、創作を促すカフェ、多様なワンハンドグルメも
○感性を刺激するファッションはおいしいデリとともに

グラウンドフロアと1階にまたがって展開するセレクトショップ「PULP 417 EDIFICE」は、音楽カルチャーをバックボーンとした商品やスタイリングを提案。メンズ・レディースの境界線をなくしたジェンダー・ニュートラルをひとつのテーマにしており、その空間からも刺激を感じられるだろう。

ショップのグランドフロアは、そのまま"マイスタイルデリ"をテーマにしたデリカフェ「PULP Deli&Cafe」につながっている。フレッシュな野菜をふんだんに用いたデリが常時7種程度ラインナップしており、その季節に合わせたデリを展開する。"マイスタイルデリ"の通り、2〜3種のデリを自由にカスタムできるので(税込900円〜)、その時の気分に合わせて好きなものをチョイスしてみよう。「オリジナルワッフルコーンアイスクリーム」(キッズ税込380円、シングル税込480円、ダブル税込680円)もお見逃しなく。

同じくグラウンドフロア〜1階エリアにまたがって展開するスパニッシュイタリアン「THE RIGOLETTO」は、「RIGOLETTO」ブランドの集大成となる豪華な空間。店内には、スタンディングバーや個室、ソファ席、テラス席とさまざまな席があり、気軽なランチ利用からパーティーまで、多種多様なシーンに対応する。

メインコンセプトを肉と定め、肉好きのために生まれたメニュー「ミートプラッター」(3種類/税別2,600円、5種類/税別4,200円)では、その日のオススメの肉を厳選してもてなしてくれる。ランチにはパスタやピッツァなどのメニューがそろう。

○住民にも来場者にもマッチしたお手軽グルメ

1階にはカフェ「Are」を展開。スウェーデンにある北欧最大のリゾートになぞらえたカフェには、木の温もりを感じられる空間が広がっている。一部の料理には南部鉄器の食器を使用し、看板メニューの「アルルのキッシュ」(税込864円)も南部鉄器で提供。キッシュというと具が詰まったものをイメージするだろうが、ここのキッシュはスフレキッシュで、ふわふわ食感が特長となっている。WiFiや電源コンセントといった設備も充実しており、店内ではデザイナーの作品も展示する。

グラウンドフロアにはさらに、「東急ストア フードステーション」も出店している。小型店舗ではあるものの、青果や水産、畜産などの生鮮食品も幅広く展開。有機野菜や和牛、銘柄豚など、こだわりの商品を厳選してとりそろえている。また、訪れる人が気軽に食べられるようにと、ワンハンドメニューも意識してラインナップさせている。

デリカ商品はオフィスワーカーを意識して、日替わり・週替わりで飽きのこない季節感あふれる弁当を取りそろえる。店内には調理場を設けており、そこで焼き上げた「焼きたてベーカリー」が店頭に並ぶ。100円の焼きたてベーカリー自体は、既存店舗でも導入しているものの、同店では特に人気の高かった商品を厳選して提供している。

グランドフロアにはショップのほか、常時さまざまなフードトラックが集う。開業時には、カレー「J.S. CURRY」やホットドッグ「FRANCE DOG」、スイーツ「+ le style h」、デリ「FRANZA & EVANS」、マラサダ「Meg's Kitchen」のフードトラックが店を構え、ガーデン一体がおいしそうな空間となっている。また2階には、専門スクール「デジタルハリウッドSTUDIO渋谷」がリニューアル移転している。

続いては、1〜16階に広がるオフィス・住居エリアを紹介しよう。

●働くと住むを有機的につなげる空間--共用空間がアイデアを生む
○オフィスも住居もクリエイティブを刺激

1〜2階には、フリーランスや企業人のクリエイターが集まり、交流・連携しながら働けるシェアオフィスを展開。マッチングや起業、法務支援などのサポート機能も充実させる。さらに、2〜12階にはベイクルーズを始めとするアパレル・IT・デザイン系の企業が入居する約400坪の大規模賃貸オフィスがあり、シェアオフィスのメンバーとの交流にも期待している。

13階以上は賃貸住宅となる。特に渋谷キャストならではなのが、13階に「コレクティブハウス」と命名されたクリエイターのための賃貸住宅を設けていること。事前にコミュニティーメンバーを選考し、全19室にデザイナーやプランナー、コンサルタント、ミュージシャン等、多様なクリエイターが入居を予定している。

各居住地の扉の前には自由に使えるラックがあり、それぞれが好きなように作品を飾ることができる。また、住居者が集える空間として、共用キッチンやラウンジ、テラスなどを設け、入居者同士のコミュニティーを活性化させる。なお、開業時現在、全19室はすでに申し込み済みとなっている。

また、14階には1カ月から借りられる家具・家電付きの「サービスアパートメント」を展開。ビジネスパーソンやクリエイターなど、渋谷を訪れる国内外からの短中期滞在者を対象にしている。部屋は29.04平方メートルのスチュディオ(30万円/月額賃料)から、69.34平方メートルの2BR(70万円/月額賃料)の23室を備えている。

15〜16階の一般向けの賃貸住宅には、29.04平方メートルの1K(16万3,000円/月額賃料)から、98.71平方メートルの3LDK(61万8,000円/月額賃料)の38室を展開。南東側からは明治神宮の緑地を、北西側からはにぎやかな渋谷の風景を見渡すことができる。なお、一般賃貸住宅は開業時現在、すでに全て申し込み済みとなっている。

渋谷キャストの建物そのものは、「Echoes of Uniqueness(不揃いの調和)」をデザインコンセプトとし、それぞれの個性が共鳴する施設であることを視覚的にも表現。また、青山への貫通通路に立つ3つの柱には、大小18台のディスプレーと全27台のサウンドシステムが搭載されており、ある種の異世界を実感させられる。日常に刺激をもたらしてくれる渋谷キャストから今後、どのようなクリエイティブが生み出されてくるのか楽しみである。

(松永早弥香)