日本では毎年4月に新しい財政年度が始まる。内閣府が発表した4月の月例経済報告によると、日本経済は景気を示す指数が5カ月連続で上昇し、一部に改善の遅れもみられるが、緩やかな回復基調が続いている。だが消費は低迷気味で、地縁政治や米国の貿易政策といった不確定要因の影響があり、日本経済の前途には多くのリスクが横たわっているといえる。人民日報が伝えた。

▽輸出と雇用が改善

日本の経済データの多くが最近は改善傾向にある。財務省の2016年度貿易統計(速報値)をみると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は約4兆円の黒字となり、10年以来の5年ぶりの黒字だった。これは原油価格が低下して輸入額が大幅減少したために収支が改善されたからであり、福島第一原子力発電所の放射能漏れ事故発生後に火力発電用の液化天然ガスの輸入が増加して長年続いていた赤字が黒字に転換した。

今年3月の貿易収支は6147億円の黒字で、2カ月連続の黒字になった。このうち輸出は前年同期比12%増加して7兆2000億円に上り、08年9月以来の単月の記録を更新した。輸出の増加は円安によるところが大きい。日本の7大自動車メーカーのうち4社が3月の純利益予測値を上方修正。アップルや中国ブランドのスマートフォンの売上が増加し、日本の半導体部品の輸出も増加した。

雇用をみると、厚生労働署が発表した2月の有効求人倍率(有効求職者数に対する有効求人数の比率)は1.43倍で、失業率は2.8%に低下し、25年ぶりの好調さとなった。投資をみると、経済産業省が発表した鉱工業指数、製造工業生産予測指数、輸送機械工業の指数などは前月に比べてどれも大幅に上昇した。日本銀行(中央銀行)が3月に発表した全国企業短期経済観測調査によれば、大企業と製造業の判断指数は6カ月連続で改善傾向にあるという。

▽給与が増えても消費喚起は難しい

日本の国内総生産(GP)の約60%を占める個人消費は引き続き低水準にある。今年2月の世帯支出は同3.8%減少し、12カ月連続の減少だった。16年の生鮮食品を除いた消費者物価指数(CPI)は0%前後の水準を保った。雇用情勢が好転して給与水準は上がったが、実際の手取り収入は価格上昇に対応するには不十分で、社会保険料の値上がりや未来の社会保障への不安から、個人の消費意欲が押さえ込まれ、特に若い世代にこうした傾向が顕著にみられる。

長期デフレの下で育成された「節約意識」に応じるため、日本のコンビニ・スーパーチェーンのセブンイレブンやイオンは、4月に食品や日用品を中心に数百種類の商品を値下げすると発表した。

日本の総務省がまとめたデータによると、16年には2人以上の世帯のエンゲル係数が25.8%になり、同0.8ポイント上昇し、29年ぶりの最高を更新した。エンゲル係数は個人の消費支出全体に占める食品関連支出の割合を指す。国が貧しければ貧しいほど、国民の平均所得に占める食品関連支出は大きくなるのが一般的だ。エンゲル係数は1つの側面から日本国民の消費能力と消費意欲の低下を反映している。

日銀は18年に物価上昇率2%の目標を達成するとしている。市場では、国内消費の長期的低迷を受けて、日銀はまもなく開催される金融政策決定会合で達成時期の見通しを先送りするとの予測が広がる。

▽日米経済政策の食い違いが拡大

米国の貿易政策が日本経済の未来にとって最も不確定なリスクの1つになりつつある。

最近、米国は日本に対して貿易赤字の削減をたびたび要求している。米財務省が14日に発表した主要貿易相手国・地域の為替政策に関する報告署では、日本を為替操作国の監視対象リストに入れた。円の対ドルレートは「過去20年間の平均水準に比べて20%値下がりした」と指摘し、円安を強く牽制する姿勢を打ち出している。