中国メディアの南方日報によると、中国国有鉄道の2017年第1四半期の輸送トン数が前年同期比15.29%増の7億2400万トンだった。記事はトラック輸送の規制強化が影響したとの見方を示した。資料写真。

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中国メディアの南方日報によると、中国の国家鉄路(中国国有鉄道)の2017年第1四半期(1−3月)の輸送トン数は前年同期比15.29%増の7億2400万トンだった。5年連続で減少した後の6年ぶりの増加だったという。記事は、過積載の取り締まり強化や大気汚染対策のためのトラック輸送の規制強化が影響したとの見方を示した。

記事によると、3月単月の鉄道による貨物輸送トン数は前年同月比16.3%の2億5421万トンだった。地方により伸び率は異なり、最大のウルムチ鉄道局では48.3%増だった。4月になっても伸びは続いており、同月上旬も前年同期比15.2%だったという。

鉄道による貨物輸送の増加の原因として、16年後半から中国当局がトラックによる貨物輸送の規制を強化したことを挙げた。交通部は同年8月30日、積荷を含めた車体重量が49トンを超えるトラックの一般道路走行を厳格に取り締まることを発表した。このため石炭の輸送で、トラック1台当たりの積荷を減らさざるをえなくなり輸送コストが増大し、鉄道輸送に切り替えられる現象が生じたという。

また、大気汚染対策としてのトラック通行規制も各地で強化されている。新京報によると北京市は16年12月、深刻な大気汚染が発生した場合に建設工事用の土砂や建築ごみを運ぶトラックの通行を禁止することを決めた。西安晩報によると、同市当局は17年3月中に、やはり大気汚染対策を理由にトラックなど営業車両に対する規制強化を決めた。

近距離輸送はトラック輸送以外に代替手段がない場合が多いが、各地での規制強化はトラック輸送を環境負荷の少ない鉄道輸送などに切り替えるモーダルシフトを促進するという。

南方日報は鉄道へのモーダルシフトの例として、環境保護部が天津港でのトラックによる石炭の積み下ろしを撤廃させることを決めたと紹介した。17年9月までに陸路はすべて鉄道輸送に切り替えるという。記事は、16年秋には鉄道による石炭輸送がすでに増加を示していると指摘し、天津港における対策が鉄道による貨物輸送の増加をさらに後押しすることになると分析した。

なお、中国の1−3月期の経済成長率は政府の通年目標である6.5%前後を上回る6.9%増だった。景気回復が好調であることも、鉄道による貨物輸送の伸びを下支えしたと考えられる。(翻訳・編集/入越)