タイ南部プーケットの寺院で、殺害された娘の遺影とひつぎの前に立つジラヌーチ・トリラートさん(2017年4月27日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】タイで男が生後1年足らずの娘を殺害する様子をフェイスブック(Facebook)上でライブ配信した末に自殺した事件で、殺された娘の母親で男の交際相手だった女性が27日、自らも配信映像を偶然視聴し、急いで警察に通報したことを明らかにした。

 事件はタイ南部の観光地プーケット(Phuket)島で24日に発生。ウティサン・ウォンタライ(Wuttisan Wongtalay)容疑者が廃虚で生後11か月の娘ナタリー(Natalie)ちゃんの首をつるして殺害し、本人も自殺した。ナタリーちゃん殺害の模様は「フェイスブックライブ(Facebook Live)」で中継され、タイ国内のみならず、世界中で強い嫌悪感を引き起こした。

 男の交際相手だったジラヌーチ・トリラート(Jiranuch Trirat)さん(22)は、プーケットの寺院で27日、AFPの取材に応じ、事件当日の夕方、映像を偶然目にした時の状況を語った。

 29日に行われるナタリーちゃんの火葬を控えたジラヌーチさんは「私は兄と一緒にいて、兄がフェイスブックにログインしてスクロールしていると、突然ライブ映像が目に入ってきた。振り返って見てみると、彼(ウティサン容疑者)が私の娘をロープでつるしていて、私は見続けることができなかった」と話す。

 ジラヌーチさんはとりわけ離婚した夫をめぐって、同容疑者と頻繁に口論になっていたといい、夫との間にできた息子につらく当たっていたと明かした。

 一方でジラヌーチさんと同容疑者の間の子であったナタリーちゃんに対しては、彼はいつも優しく、ジラヌーチさんが学校に通っている間もよく面倒を見ていたと語った。

 ジラヌーチさんはウティサン容疑者について、「彼のことを許します。長い間怒りを抱き続けても私の娘は戻ってこないから」と語った。

 ウティサン容疑者が、なぜこのような恐ろしい行動を取ったのかについては、まだ分かっていない。またこの事件を機に、暴力的な犯罪や自殺、犯罪の中継をもっと速やかに削除すべきとして、ソーシャルメディアの運営企業の対応についての議論が再び沸き起こっている。
【翻訳編集】AFPBB News