ジョナサン・デミ監督

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世界中で大ヒットを記録した1990年の映画『羊たちの沈黙』でアカデミー賞監督賞に輝いたジョナサン・デミが今月26日(水)、食道がんにより亡くなった。享年73。本国アメリカをはじめ多くのメディアが報じている。

1944年にニューヨークで生まれたデミは、フロリダ大学卒業後、映画宣伝部で勤務。フランシス・フォード・コッポラやマーティン・スコセッシ、ジェームズ・キャメロンを見出したロジャー・コーマン(『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』)の下で監督としてのキャリアを築き始めた。

アカデミー賞で2部門を受賞した1980年の映画『メルビンとハワード』で注目され、その後は『愛されちゃって、マフィア』『サムシング・ワイルド』『クリストファー・ウォーケンのアクターズ・ラブ/舞台は恋のキューピット』といったロマコメ作品を数多く手掛ける。そして『羊たちの沈黙』がアカデミー賞主要5部門(作品、監督、主演男優、主演女優、脚色)を獲得。主要5部門独占は、『或る夜の出来事』(1934年)、『カッコーの巣の上で』(1975年)に続いてアカデミー賞史上3度目の快挙だった。オスカー監督となった後は、エイズ患者であるために解雇された弁護士の訴訟を描いた『フィラデルフィア』、『影なき狙撃者』のリメイク『クライシス・オブ・アメリカ』、奴隷の黒人女性を主人公にした『愛されし者』といった社会派映画でもメガホンを取った。

その『羊たちの沈黙』でキャストのアンソニー・ホプキンスとジョディ・フォスターにアカデミー賞をもたらしたほか、同じくデミが監督した『フィラデルフィア』でトム・ハンクス、『メルビンとハワード』ではメアリー・スティーンバージェンが同じ栄誉に浴している。

最近では、人気歌手ジャスティン・ティンバーレイクのドキュメンタリーや、メリル・ストリープが歌手に扮した『幸せをつかむ歌』、アメリカ版の『THE KILLING』、米FOXの新作ドラマ『Shots Fired(原題)』の監督も務めていた。

監督以外にも、俳優としてトム・ハンクスの監督作『すべてをあなたに』や刑務所ドラマ『OZ/オズ』に端役で登場したほか、プロデューサー、脚本家、カメラマンといった顔を持っていたデミ。映画史に残る作品を残したほか、俳優の魅力を引き出す手腕にも長けた彼の冥福を心より祈りたい。(海外ドラマNAVI)