炊飯器購入前に知っておきたい3つのルール



RULE01

炊飯方式がお米の炊きあがりを大きく左右する

炊飯器の加熱方式は、従来のシーズヒーターを使用した「マイコン式」と、IHヒーターを使用した「IH式」、さらに釜内の圧力を高める「圧力IH式」に分類されます。IH式は釜の底面だけでなく釜全体を加熱できるため、お米の甘みやうまみが引き出されやすいのが特徴。圧力IH式では100度以上の高温で炊飯するため、さらに甘みやもっちり感が強調される傾向です。そのため圧力IH式で炊いたお米は、若い人や、関西方面に住まわれている方が好まれる味だと言われています。

マイコン式:IHではない従来型のシーズヒーターで加熱するタイプ。少量ならIHと味の差は出にくく、価格が安く数千円から購入できるのがメリット。

IH式:ヒーターに高火力のIH方式を使うが、釜内に圧力はかけない方式。圧力IH式と比べ、しゃっきりした炊きあがりになる傾向がある。

圧力IH式:内釜を密閉し、気圧を高める方式。炊飯温度が100度以上に高まり、甘みやうまみを引き出しふっくらと炊きあげることができる。


▲『バーミキュラ ライスポット』では釜を立体的に加熱。熱伝導・遠赤外線加熱・蒸気対流の3つをコントロールし、うまみを引き出す。


▲象印マホービン『NW-AS10』は、厚さ1.7mmの南部鉄器釜を採用。広くて浅い形状で、釜全体に効率よく熱が伝えられ、炊きムラを抑える。

容量はどう選ぶ?

一番ラインナップが豊富なのはボリュームゾーンとなる5.5合炊きのクラス。容量いっぱいで炊くよりも、8割ぐらいの量で炊いた方が火力に余裕が出ておいしく炊けると言われている。

2〜3合:シングル世帯(1〜2人)向き、3〜4合:カップル世帯(2〜3人)向き、5.5合:家族世帯(3〜5人)向き

RULE02

銘柄や好みに合わせた炊き分けモードをチェック

お米の銘柄の特性に合わせて炊き方を自動設定してくれる機種が増えてきています。今回紹介する製品では、パナソニックとアイリスオーヤマが銘柄炊き分けモードを搭載。象印マホービンには、炊きあがりの「かたさ」や「粘り」についてアンケート形式で答えていくと、次回以降好みが反映される「わが家炊き」機能が搭載されています。かため、やわらかめなど個人の好み、さらに用途(和食、カレーライスなど)によっても、炊き方を調整しましょう。


▲パナソニック『SR-SPX107』の銘柄炊き分け機能では、全国50銘柄の設定を用意。お米の特性を引き出す火加減で炊きあげてくれる。

RULE03

炊飯以外のハイブリッド機能でセレクトするのもあり

本体を釜とヒーター部に分離できる炊飯器が増えてきました。食卓に運べば、おひつとなり、“おかわり”のために席を立つ必要がありません。『バーミキュラ ライスポット』は、無水調理や低温調理も可能で、本格的な料理にも活用できます。また、アイリスオーヤマの『RC-IA30』は、ヒーター部がそのままIH調理器となり、鍋やフライパンをセットすれば、そのままおかずを作ることができます。ライフスタイルに合わせて選べましょう。


▲『バーミキュラ ライスポット』の釜は鋳物ホーロー製。鍋もフタもずっしりと重いが、それだけに調理機能にも優れている。


▲IH調理器としても使えるアイリスオーヤマの『RC-IA30』。毎日は料理をしないシングル世帯などには合理的な選択肢だ。

お米の銘柄のように炊飯器も多様性が出てきた



5万円を超える高級モデルが話題となり、バーミキュラやバルミューダといったメーカーの参入もあって注目度が高まっている炊飯器ですが、炊飯器はその加熱の方式や釜の素材などによって、炊きあがりに差が出てきます。ここ数年のトレンドは、大火力でお米を対流させ、高圧力で甘みをとじこめる手法。口に入れた瞬間に甘みを感じ、もっちりした食感が特徴と言えます。一方、圧力をかけないタイプの炊飯器なら、しっかりめのご飯に。つまり、バルミューダやバーミキュラの製品だと、外はかためで、中がやわらかい”逆アルデンテ”のような状態に仕上がります。

最近では、保温機能を備えない炊飯器も増えています。これは、ご飯が炊き立てを味わうグルメの一つとして考えられ始めているからでしょう。そのほかに注目を集めているのが釜とヒーター部が分離できるタイプ。釜の部分はおひつのように卓上で使え、ヒーター部は単体でも鍋や炒め物などの調理が可能です。また、シングルやカップルにアピールする2〜3合炊きの小容量モデルもかつてより増えています。

ご飯は日本人の主食。ほぼ毎日使う物だけに、味の好みやライフスタイルに合わせて選択するのが良いでしょう。

あなたのライフスタイルに最適な炊飯器はこれ!



甘くもっちりしたご飯が好きな人に



象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー

「南部鉄器 極め羽釜」

NW-AS10

実勢価格:11万3760円

南部鉄器製の羽釜を採用。大火力と高圧力でふっくらと甘みのあるご飯に炊きあげる。炊き方を自分の好みにカスタマイズできる「わが家炊き」機能も備える。


▲従来の1.25倍の大火力により、お米を豪快に対流させ、甘み成分を引き出す。そして1.5気圧の高圧力で甘みを内部に染みこませる。

メンテナンスや使いやすさを求める人に



パナソニック

スチーム&可変圧力

IHジャー炊飯器

SR-SPX107

予想実勢価格:11万8000円

ダイヤモンド竈釜を採用。熱対流と可変圧力によるWおどり炊きに「加圧追い炊き」機能を追加。甘みやもちもち感がアップした。銘柄炊き分けモードは50種類。6月1日発売予定。


▲天板パネルやステンレス製のクリアフレームは、さっと汚れを拭き取りやすい構造。洗う部品も少なくお手入れも容易になっている。

無水調理などにも活用したい人に



VERMICULAR

バーミキュラ

ライスポット

実勢価格:8万6184円

料理好きの主婦などの間で定評のある同社の鋳物ホーロー鍋にIHヒーターを組み合わせて生み出された炊飯器。鍋の部分を取り外して食卓などに移動させることもできる。保温機能は備えない。


▲操作パネルは、その時々で必要なボタンのみが光るタッチキー方式。細かな温度設定が可能で炊飯以外の調理にも活躍するだろう。

省スペース&便利を求める人に



アイリスオーヤマ

銘柄量り炊きIHジャー炊飯器 3合

RC-IA30

実勢価格:2万5704円

炊飯後に本体上部を取り外し、おひつとして卓上に運べ(70度で2時間保温)、下のIHヒーターは調理に使える。独身世帯ならこれ1台で十分かも。銘柄の炊き分けモードは32種類。



▲重量センサーを内蔵し、お米の量に応じて適切な水の量を教えてくれる。水の量は炊きあがりに大きく影響するため、嬉しい機能だ。

文/小口覺

※『デジモノステーション』2017年5月号より抜粋

炊飯器のスペシャリストはこの人!

IT・家電ライター 小口覺さん

雑誌やWebメディアで企画・執筆を手がる。命名した「ドヤ家電(自慢したくなる家電)」が日経MJ「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。

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