HAKUTOの月面探査ロボット「SORATO」がGWに宇宙ミュージアム「TeNQ」に登場!

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Google Lunar XPRIZE(GLXP)に挑戦中の日本のチーム「HAKUTO」のローバー「SORATO」が宇宙ミュージアム「TeNQ」に登場している。
これは、スペシャルイベントとして、HAKUTOチームが相乗り契約を結ぶインドの「TeamIndus」を招いて共同で行うもの。

4月21日に開催されたPRイベントでは、HAKUTO代表の袴田武史氏、TeamIndusのスリダー・ラマスバン氏、HAKUTO/東北大学宇宙ロボティクス研究室の吉田和哉教授らが登場。プレゼンテーションおよびトークセッションのほか、HAKUTO、TeamIndusのローバーのデモンストレーションが行われた。


左:KDDI コミュニケーション本部長 山田隆明氏、中央:HAKUTO代表 袴田武史氏 、右:TeamIndus スリダー・ラマスバン氏


◎GLXPのミッション
簡単にGLXPのミッションをおさらいしておこう。
GLXPはGoogleがスポンサーの月面探査の国際レース。
運営はXPRIZE財団で、民間の機関による無人探査機での月面探査を競うものだ。
1. 月面にロボット探査機を着陸させること
2. 着陸地点から500m以上を移動すること
3. 高解像度の動画、静止画データを地球に送信すること

以上を、純民間で達成することを目指す。

課題を最初に達成できたチームに2,000万ドルの賞金が与えられる。このほかにも、
・アポロ着陸点等の歴史的遺産を撮影する
・水を発見する
・5km以上の長距離移動に成功する
などの条件を満たすことで、別途ボーナスも得られる。

2010年時点では世界中から30チーム以上が名乗りを上げていたが、合併や撤退などにより、中間発表では16チーム、現在は5チームまで絞られた。

参加チームは、月面を移動する探査機(ローバー)と、ローバーを乗せて月面に降りるランダー(着陸船)を開発する必要がある。
もちろん、打ち上げのためのロケットも自前で用意する必要がある。
参加するチームは、2016年12月31日までに、2017年の打ち上げ契約を結び、それが適正だとXPRIZE財団に承認される必要があった。
つまり現在残っている5チームは、それをクリアしているファイナリストというわけなのだ。

ちなみに、日本のHAKUTOはTeamIndusと相乗りで月に向かう。

◎HAKUTOのローバー「SORATO」
会場では、HAKUTOのローバー「SORATO」、およびTeamIndusのローバー「TeamIndus」の展示、および月面を見立てたスペースでのデモンストレーション走行が行われた。


Google Lunar XPRIZE(GLXP)に参加する日本チームのHAKUTOのローバー「SORATO」


HAKUTOのローバー「SORATO」は、現在フライトモデルとして検証試験を行っている機体。搭載する機能をシンプルに、小型で4kgという軽量を実現している。既存のローバー、たとえば中国の「yutu」(120kg)、アメリカの「Curiosity」(900kg)の重量と比べると各段に軽い。

「SORATO」は、ここに至るまで数々のモデルチェンジを重ねたという。
素材の見直しなど強度を維持したままいかに軽くするか、町工場やデザインファームなどサポーティングカンパニーの協力で作り上げた。

民間が進める開発の強みとして、袴田氏は既存の民生品をうまく活用できることを上げている。国家プロジェクトとなるとイチからという巨大なものになりがちだが、純民間の場合、既存の加工品を改良して用いることができる。
これが開発コスト、期間の短縮につながる大きなメリットなのだ。

今回、TeamIndusのランダーに相乗りすることで、HAKUTO側は月面に降りた後のローバーの制御に注力し開発を進めていくことになる。
ローバーの複雑な制御はランダーを経由した超遠隔操作となるため、通信が非常に重要となる。

「SORATO」は、GLXPのチャレンジ後の宇宙ビジネス展開も視野に入れて、いま開発が進められている。2017年12月28日、インドの国産ロケット(PSLV)に載ってTeamIndusとともに飛び立つ予定だ。


HAKUTOのローバー。「SORATO(ソラト)」という名称は昨年秋の公募から選ばれた



TeamIndusのローバー


「au×HAKUTO 民間月面探査チーム『HAKUTO』 スペシャルイベント in TeNQ」は、4月23日〜5月7日、TeNQで実施している。
日によっては、HAKUTOのローバーのSORATO操縦体験もあるとのこと。
au×HAKUTO 民間月面探査チーム『HAKUTO』 スペシャルイベント in TeNQ

また、HAKUTOではクラウドファンディングプロジェクトを引き続き行っている。
世界初!民間の力で月へ。皆でHAKUTOの月面探査ローバーを打ち上げよう!


大内孝子