マンモグラフィは40歳以上、2年に1度受けるよう推奨されている

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【あさイチ】(NHK)2017年4月24日放送
「正しく知りたい!がん検診」

現在、国が推奨するがん検診は胃、大腸、肺、乳房、子宮頚部の5つの部位を対象に計6種類がある。

だが、すい臓がんをはじめ命を脅かすがんはほかにもあるのに、なぜこれだけが推奨されているのか。1〜2年に1回の検診で大丈夫か、費用は高くないのか――。がん検診にまつわる様々な疑問を、番組が取り上げた。

半年に1回の受診を続けて早期発見に

がん検診について聞かれたゲストのお笑い芸人・玉袋筋太郎が、「2週間前、逆流性食道炎になりまして」と明かした。経過がよくなかったら食道がんの疑いがあると、浮かない表情だ。

古野晶子アナは、がん検診は健康な人が対象で、がんかどうかの可能性を調べるものだと説明した。「リスクあり」となった場合、その後精密検査を受診して初めてがんの有無が分かる。

がん検診を定期的に受診したことで早期発見につながった鈴木美紀さん(44)の事例が紹介された。10年前、胸に「腫瘤」が見つかり、半年に1回、乳がん検診を受け続けていたのだ。しばらくは特に問題はなかったが、2年ほど前に突然胸に鋭い痛みを感じ、検査を受けたところ医師から「異常なし」と告げられ、安心した。ところがその半年後の検診で今度は「新たなしこりがある」と、がんの可能性を示されたのだ。MRI(磁気共鳴画像装置)検査や組織診の結果、「ステージ1」の乳がんと判明した。

鈴木さんは、「自分はがんにならないだろう」との思い込みがあったと振り返る。週5回のペースでフラダンスの練習を続けており、健康には自信があった。しかも、いわゆる「がん家系」ではない。それだけに、宣告を受けた時の衝撃は大きかった。幼い子どもが心配だったと、当時を思い出して涙ぐんだ。

とはいえ、がん検診の受診を継続していたからこそ、早期発見につながった。手術は無事成功した。

解説委員の柳澤秀夫は、かつて職場の健康診断で肺にがんが見つかったという。「オレは大丈夫」と思っていたが、がんという現実に向き合うと「少しでも長く生きたい」と考えるようになり、今では定期的に検診を受けるようになったと話した。

大腸の便潜血検査は全国平均で584円

国が推奨するがん検診は、以下の通りだ。

(1)胃:エックス線検査と胃内視鏡検査。いずれも50歳以上、2年に1回。
(2)大腸:便潜血検査。40歳以上、1年に1回。
(3)肺:胸部エックス線検査。40歳以上、1年に1回。
(4)乳房:マンモグラフィ。40歳以上、2年に1回。
(5)子宮頚部:細胞診。20歳以上、2年に1回。

これらを定期的に受けた場合、がんによる死亡リスクが下がるという検証結果が出ている。胃のエックス線検査を受けたケースでは、死亡率は59%減となる。以下、胃内視鏡検査では30%減、大腸の便潜血検査は60%減、胸部エックス線検査は28%減、マンモグラフィは25%減、子宮頚部の細胞診は78%減といった具合だ。

番組によると、これらの検診は「検診を受けてがんが見つかったから助かった人」が確実にいることが証明されているものだ。まずは、こうした検診をしっかり受診したい。

気になる費用は、自治体によって若干の差はあるが、番組が紹介した全国平均を見るとおおむね1000円台、最も高い胃内視鏡検査でも3116円だ。逆に大腸の便潜血検査は、584円で受けられる。(後編に続く)