リアルな場でのお笑いからYouTubeの世界へ

少し話を戻して(笑)、おふたりで本格的にコンビとして活動し始めて、そこからYouTubeに活動の場を移すようになったのは?
カンタ 僕がYouTubeを見てて、学部が映像系だったというのもあるんですけど「なんかこれ、つながるんじゃないか?」って。僕らも、あんまり練習しないコンビだったんですよ。
トミー 10時間練習する相方を抱えるかたわら、会って1回練習したら、あとはベラベラ関係ない話をしててね。「これ、もったいないな。俺らが会話してる、この自然な感じをそのまま出したほうがいいんじゃない?」って話になって。
カンタ ふたりとも「よし、じゃあ練習するか」っていう“わざわざ”の感じがイヤなんです。
いまのおふたりの会話の感じ、そして投稿しているコンテンツでも、まさに自然な“おしゃべり”が持ち味、魅力になってますね。
カンタ まさにそこです!
トミー これをそのまま楽しんでもらうのがいいんじゃないかって。あと、さっきもライブの集客が大変という話をしましたが、あれこれ工夫しながら集客を増やしてはいたんですけど、なかなか難しいんですよ。
別の場所、しかも大学の構内ではない場所を借りて、ライブをするとなると…。
トミー その日のその時間を空けてもらって、場合によっては混んだ電車に乗って移動してもらって、着いたら着いたで、お目当てのコンビ以外のも見なくちゃいけなかったりして…。
たしかに…。
トミー 隣の客が太ってて、「お前のコートのファーが俺の顔に…」とかね。そういうのをすべて乗り越えて、3分とか5分のネタを見てもらうよりも、エアコンを効かせた部屋のソファで、コーラを飲みながら見てもらえるって、いいんじゃないかって。しかも投稿するのも無料ですし!
そうしてYouTubeへの投稿を開始してみて…。
カンタ 2015年の1月1日に始めたんです。「始めますよ」と告知したうえで、年内に7本くらいは先に撮っておいて。とにかくやってみようって感じで。そうすると、周りの友達は見てくれるんですよね。そういうことをやるヤツが珍しいのもあって、最初のうちは面白がってくれて。
最初の頃の再生数は?
カンタ 100とかですね。でも、1カ月くらい経つとだんだん減ってくるんです。友達と言えども、毎日は見てくれないですし。そんなときは自分たちでクリックして、再生数を増やしてたよね(笑)。
トミー 学校のパソコン室で7台くらい、同時にね(笑)。まあ、100はいかないとマズいだろうって。結局、集客に困ってた…(苦笑)。
そこから再生数が増えたきっかけは? 爆発的に増えた?
トミー いや、爆発的に増加したっていうのはないんです。少し伸びて、また落ち着いて、また少し伸びて…の繰り返しで。引きで見ると右肩上がりだけど、近づいてみると上昇と停滞を微妙に繰り返してて。
カンタ 地道に投稿し続けていくと、応援してくれる人もジワジワと増えてくる。そういう人にはリプをしっかり返していたし、いまでもリプは返しますね。
地道にコツコツと?
トミー 実際、この2年ちょっとのあいだ、1日たりとも休んだことなく投稿してますからね。
カンタ 周りの友達も「え? 急にどうした?」って(笑)。飲みに誘われても「ごめん、まだ今日の動画を撮ってないから」って。周りからしたら、100再生かそこらの動画チャンネルで、なんでそこまで? という感じで、理解されない部分もありましたね。

2年にわたり、毎日同じ時間に動画投稿を続けたワケ

実際、なぜそこまでストイックにやろうと? 1日も休むことなく、必ず夜8時に動画を投稿するというのは、かなりハードだと思いますが…。「のし上がろう!」と覚悟を決めた?
トミー 「のし上がろう!」っていう感じではなかったよね?
カンタ トミーに「YouTubeでやるのどう?」と持ちかけたとき、すぐに「いいね」って乗ってくれたんですけど、そりゃ、やったほうがいいですよね。「野球選手になりたかったら、毎日、練習をすればいい」のと同じ。でも、それを毎日、宣言してやり続けるって恥ずかしさがあるじゃないですか。毎日、動画を投稿するって。
トミー そういうタイプじゃないからね、もともと。
カンタ 全然、前に出たくない(苦笑)。
トミー 小学校のときの、将来の夢は何だっけ?
カンタ 「サラリーマン」。みんな「総理大臣」とか「野球選手」とか書いてるのに。親が心配して家族会議が開かれました(苦笑)。「何か夢があるはずだから考えなさい」って。
トミー 夢を「考えろ」ってね。ヤバいな、それ。
カンタ 考えて、「先生」にしました。
トミー 「先生」かぁ…、お父さんの職業でもないしね。
カンタ 夢っていうか、親を納得させるためにね。
そんな人がなぜ、友達の飲みの誘いまで断って、2年以上にわたって毎日、自分の姿をさらし続けられたんでしょう?
カンタ さっきも言ってた“恥ずかしさ”ですかね? 正直、大学の教室に行くにも恥ずかしいんですよ。「見たよ」と言ってもらえたりするんだけど。
トミー 本当はどう思ってるの? とか気にしちゃうし。僕らの世代って、まだYouTube世代でもないから。ネットに自分の顔をさらして、何かやってるって時点でね。
カンタ そんな恥ずかしいこと、わざわざ自分で「毎日、やります!」って宣言しといて、結果を出さないわけにいかない。だから、最初に「やります」と言った時点で、絶対に続けるという覚悟はしましたね。
「恥ずかしいからやめておこう」ではなく、宣言したうえで自分を追い込んで続けるって、やはりスゴいことだと思います。先ほどの野球選手の話じゃないですが、そこまでやれる人間が成功をつかめるんだなと。
トミー なんだかんだいって、カンタは真面目なんですよ。そこは本当にスゴいなと思いますね。
カンタ いや、ただの恥ずかしいヤツです(笑)。

100万人突破も…ひとりひとりに見せている感覚

徐々に伸びてきたということですが、当初の目標や手応えを感じた瞬間はあったんですか?
カンタ UUUM(※現在、彼らが所属する事務所。HIKAKIN、Fischer's-フィッシャーズ-らYouTuberが多数所属)に誘われたいって思いはあったよね? 1月に始めて、最初は300人、2月は700人で3月は1500人…という感じで、ざっくり倍倍で増えていって、10万人を超えれば、さすがに声がかかるんじゃないかって。
トミー それがね(マネージャーを見ながら)。全然、誘ってこないんですよ。
カンタ 事務所に所属することで世界が変わるかって言うと、そんなことはないんだけど、ある意味で、そこまで来たという証というかね。社会的にも認められるって部分もあるし。
トミー 大学3年生の去年の11月1日、サークルを引退した日なんですけど、そこで正式にUUUMに所属することになったんです。これに関しては、本当にカンタがそこまで考えてやってくれたんだなって思います。ただ、個人的に手応えという意味ではもっと前に感じたことがあって…。
YouTubeに投稿するようになるよりも…。
トミー 前ですね。2年生のときに、ふたりで『キングオブコント』に参加して、準々決勝まで通ったんですよ。正直、周りには僕らよりもずっとキャリアがあって、面白い人たちがいっぱいいるんですよ。10年とか20年も続けてて、いまだにバイトなんだけど、でもめちゃくちゃ面白いんです。
そういう人たちと『キングオブコント』の場で戦って。
トミー それだけスゴい人たちに、正直、舞台に立ったときの言葉の重み、アドリブの強さとかでは「勝てないな」って思いました。ただ、カンタのネタの面白さ、新しさを感じたし、これはやり方次第で「先があるかも…」って。
「やり方次第で」ということを、まさにいまYouTubeという場で実践されているわけですね?
トミー 準々決勝で落ちたとき、「これはこのまま終わっちゃダメだよね」という思いは抱いたし、じゃあ、そこでどう上がっていくのか? そこからYouTubeにつながっていったんだなと。
昨年9月半ばで、大台の100万人を突破しました。
トミー ただ、パソコンの向こうで100万人が見ているとは思ってないですし。
カンタ 昔、考えてた100万人ってものすごい、ありえない数字だったけど、いざ、自分がそこにいくと、押しつぶされるわけでもなく、意外と落ち着いてるんですよ。
爆発的にではなく、地道に上がってきたのが大きいのかもしれませんね。
カンタ それはあると思います。昨日、今日で急にってわけじゃないから。
トミー 真っ暗い客席が、気づいたら埋まってた感じ?(笑) そこでやることは変わってないし、寝ぐせのままで出るし…。
カンタ そこでスーツを着ることも求められてないしね。100万人に対してってよりも、ひとりひとりに見せてるという感覚は変わんない。

無人島にホノルルマラソン!? いざ勝負の3年目へ!

いま、おふたりは共同生活をしながら、日々のネタ作りをされてるんですよね?
トミー 毎日投稿するというのが大きいですよね。わざわざどこかに集まって撮るんじゃなくて。大きい家を借りてふたりで住めば、ドッキリのカメラも仕掛けやすいですしね(笑)。
カンタ でも、部屋を借りるのも怖かったよね? 大学生が、周りがみんな就活している頃に「動画投稿のために家を借ります」って(笑)。親にも説明が必要だし。
プライベートと仕事(=動画の撮影&投稿)の区別は?
カンタ ないですかね…(笑)。
トミー 撮影して、編集して、投稿してっていうのが日常だしね。
カンタ 最近は生配信もできるしね。昨日のはひどかったね(苦笑)。生配信で、お好み焼きを焼いたんですけど、思い切り黒くなって…。10万人くらい見てたんですけど。
トミー チーズのせいだね。モクモクと煙が出て、警報が鳴りそうになって火を止めて。慌てて後輩(※たびたび動画に出演している同居中の後輩)に、「できあいのお好み焼き買ってきて」ってボソボソと指示出して…。
カンタ まあ、練習して、おいしいお好み焼きを作るって企画じゃないからね。
トミー 失敗もオチなしも、そのまま見せるのが素のエンタメって感じだしね。
改めて、今後の目標は?
カンタ それこそ少し前まで「100万人」って目標にしてたけど、それを達成して、いまは、いつも見てくださるみなさんを喜ばせたいですね。ちょうど3年目に入ったので。1年目はYouTubeのことを学んで、2年目でたくさんの人に見てもらえるようになって。
勝負の3年目?
カンタ ここまで継続してきたからこそ、「こいつら、これからも見ていこう」って思えるものを出し続けたいですね。明日から無人島に行くんですよ(笑)。それも「なんか、あいつら無人島に行くらしいよ」ってだけで、面白いかなって。あと、トミーがホノルルマラソンを走るっていう話も…。
トミー それは真剣にイヤだって言い続けたいですね。本当に。最後の最後まで、動画で抵抗しますよ。自分でじん帯を切ってでも。
カンタ それも含めて、嘘のないお笑いドキュメンタリーだし。
トミー 「仕事だから」って走ったり、ダイエットしたりして、最後はどうせ成功するんでしょってものじゃなく、僕ら、そして視聴者とのやり取りで生まれたものをガチでやっていきたいと思います!
カンタ まあ、それしか武器がないからね(笑)。
水溜りボンド(みずたまりぼんど)
大学のお笑いサークルで知り合ったカンタとトミーにより結成。2015年1月より、毎日、YouTubeにて動画を配信し続けており、都市伝説、検証、実験、ドッキリなど幅広いジャンルの作品を配信。2016年9月にはチャンネル登録者数が100万人を突破。Fischer's-フィッシャーズ-、アバンティーズといったYouTuberとのコラボレーションにとどまらず、ロンドンブーツ1号2号の田村 淳と共演するなど、活躍の場を広げている。

サイン入りポラプレゼント

今回インタビューをさせていただいた、水溜りボンドさんのサイン入りポラを抽選で3名様にプレゼント。ご希望の方は、下記の項目をご確認いただいたうえ、奮ってご応募ください。

応募方法
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受付期間
2017年4月28日(金)18:00〜5月4日(木・祝)18:00
当選者確定フロー
  • 当選者発表日/5月8日(月)
  • 当選者発表方法/応募受付終了後、厳正なる抽選を行い、発送先のご連絡 (個人情報の安全な受け渡し) のため、運営スタッフから個別にご連絡をさせていただく形で発表とさせていただきます。
  • 当選者発表後の流れ/当選者様にはライブドアニュース運営スタッフから5月8日(月)中に、ダイレクトメッセージでご連絡させていただき5月11日(木)までに当選者様からのお返事が確認できない場合は、当選の権利を無効とさせていただきます。
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