25日、韓国最大野党「共に民主党」の大統領候補・文在寅氏がテレビ討論会で「コリア・パッシング」の語意を問われ「分からない」と回答、波紋が広がっている。資料写真。

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2017年4月25日、韓国最大野党「共に民主党」の大統領候補・文在寅(ムン・ジェイン)氏がテレビ討論会で「コリア・パッシング」の語意を問われ「分からない」と回答、波紋が広がっている。韓国・聯合ニュースなどが伝えた。

文氏は25日、テレビ局などが主催した大統領選候補者のテレビ討論に出演、「正しい政党」の柳承敏(ユ・スンミン)候補との間で、米韓同盟の結び付きが弱まっている問題について議論を交わした。韓国では、挑発を強める北朝鮮への対応をめぐり米中が首脳会談を行うなど緊密な連携を見せているのに対し、当事者であるはずの韓国が議論から外される「コリア・パッシング」が行われているのではとの懸念が出ている。これについて文候補は「北朝鮮の核廃棄のため、北朝鮮のさらなる核の挑発を防ぐため、今は韓米中3カ国の協力が必要」とし「今は中国も、われわれと外交的に共に進むことができる」と述べた。

これを受けた柳候補は文候補に向かい「英語はあまりお好きではないが…」と前置きすると「『コリア・パッシング』という言葉の意味を知っているか」と質問、文候補は「どういう意味だ?分からない」と答えた。報道によると、柳候補の質問は純粋な問いではなく、文候補が以前、第5世代移動通信システムを指す「5G」を「オ(日本語の『ご』に当たる読み)ジー」、「3Dプリンター」を「サム(日本語の『さん』に当たる読み)ディープリンター」と読み一部で批判されたことを皮肉ったものという。

このやりとりは瞬く間に韓国で注目を浴び、政治家などから「文候補は常識を知らない」「文候補は安保危機を理解できていない」といった文氏批判が出る一方、「新聞を読む時間もないほど多忙を極める大統領候補が、移り変わりの激しい新語を把握していない可能性はある」と一部で擁護発言も上がった。また、「コリア・パッシング」の語自体が本来の英語にはない「コングリッシュ(韓製英語)」だとの指摘も持ち上がり、外交部までもが「この特異な英語が正確にどういう意味なのか分からない」と報道官会見で表明する事態にもなった。

論争は韓国のネットにも広がっている。記事には数千に及ぶコメントが寄せられているが、世論調査での支持率トップを走る文氏人気を反映してか「韓国語で話してよ」「自分だけ賢いふりをする様子にがっかり」「コングリッシュを使うばかりか、朴槿恵(パク・クネ前大統領)がつくったこの状況について自慢げに質問するとは何事だ?」と、柳候補を批判する声が大勢を占めている。

一方で、「支持率1位の人が外交トピックを理解していないのは驚き」「コングリッシュだとしても、コリア・パッシングくらい中学生でも皆知ってる言葉では?」「英国の雑誌にも今月『コリア・パッシング』が取り上げられていたよ」と、柳候補擁護派の声も。さらに「劣等感が強い人ほど、必要のない英語を入れてくることが多いね」と分析する声もあった。(翻訳・編集/吉金)