「北」に惹かれることはある?

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能町みね子による「逃北 つかれたときは北へ逃げます」(文藝春秋)は、北にまつわるエッセイです。なぜだか、北へ惹かれてしまう筆者が、事あるごとに旅をしてきた場所について記されています。

北といえばどこ?

日本において北といえばどこを思い浮かべるでしょうか。まずは北海道があげられるでしょう。さらに東北地方が該当します。本書のタイトルは「東北地方」と「逃北」とかいてトウホクと読ませています。もともと暑さを苦手とするのもあって北へ惹かれているのかもしれません。

グリーンランド

しかし、単に北へ逃げているだけでは本の面白みは増しません。なんと本書ではグリーンランドまで逃げています。カナダの東側の方にある大きな島です。この島へ行くためにまずはヨーロッパのアイスランドへ行き、そこからグリーンランドへ向かいます。とはいってもそこは1日もあれば回れてしまうような小さな街。おまけに作物が育たないのでほとんどが空輸されるため物価も高い、グリーンランド語もわからない、そのような環境でも、著者がストレスを感じず、むしろ北へ来られたことのよろこびを感じているのが面白く読めます。