この麗しの美貌……手にはチャームポイントのタトゥーが!

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 英国ロイヤル・バレエ団で最年少のプリンシパルとなるも、人気の絶頂期でまさかの退団を決めたダンサー。その真実に迫ったドキュメンタリー『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』(7月15日公開)のセルゲイ・ポルーニン本人が来日し、26日に都内で記者会見を行った。

 ウクライナ出身で、現在27歳。会見場に現れたセルゲイは、身長181cmで、ダンサーらしい無駄のない筋肉質のシルエット。しかし表情はワイルド系で、しなやかな「野獣」という印象だ。そんなセルゲイが、ロイヤル・バレエ団でプリンシパルになったのは、わずか19歳のとき。映画には彼の超絶技巧が収められているが、本番直前に軍人が戦闘前に飲む特殊なドリンクを口にするなど、主役ダンサーの過酷な瞬間も登場する。「最高の演技を見せたいためにあのようなドリンクを飲むしかなかった。でもバレエ団を辞めた今は、自分の能力の範囲で最高のパフォーマンスをするように心がけている」と当時の自分がいかに苦しんでいたかを振り返る。

 バレエ団の時代から全身にタトゥーを入れるなど、ある意味で「異端児」だったセルゲイ。そのタトゥーについては「自由の証(あかし)だよ。僕は制約を受けたくないんだ。タトゥーを入れてくれる店の雰囲気や彫師との会話が楽しいからつい通っちゃうんだけど」と笑いながら説明する。

 ロイヤル・バレエ退団後は、アーティストとしての活躍の場を広げるべく俳優業にも進出したセルゲイ。今年の年末に全米公開されるリメイク版『オリエント急行殺人事件』では、ジョニー・デップら錚々たるスターと共演を果たした。「『演技ができるダンサー』と軽く見られたくはない。俳優業には真剣に取り組んでいる。あらゆる表現手段が、僕の糧(かて)になると信じているからね」とセルゲイはシリアスな表情で演技への挑戦を語る。

 現在、「プロジェクト・ポルーニン」という名で若いダンサーたちも支援する会社も運営している彼は「このプロジェクトで、近いうちに日本にツアーに来られるような演目を作りたい」と日本のファンにもアピール。同じくロイヤル・バレエ出身の熊川哲也の話題が出ると「彼は間違いなく歴史上、最も高くジャンプしたダンサー(笑)。日本で学校を作ってダンサーを育成するシステムを成功させたので僕のあこがれでもある」と目を輝かせていた。(取材・文/斉藤博昭)