『ハウ・トゥ・トーク・トゥ・ガールズ・アット・パーティーズ(原題)』より
 - (C) COLONY FILMS LIMITED 2016

写真拡大

 独立系の雄としてさまざまな話題作を手がけている映画会社ギャガが26日、「2017-2018ギャガ株式会社ラインアップ発表会」を青山の草月ホールで行い、個性的なラインアップの数々が明らかになった。同社代表取締役会長の依田巽氏も「3月、4月は厳しいスクリーンの取り合いになっていますが、皆さまの熱い支援のおかげで、現在も『ラ・ラ・ランド』『LION/ライオン 〜25年目のただいま〜』『イップ・マン 継承』が順調に公開しております」と今年の興行に早くも手応えを感じている様子だった。

 このたび発表されたのは、今年から来年にかけて公開予定となるえりすぐりの30本(テレビアニメ2本を含む)。その中でも、現在大ヒット中の『ラ・ラ・ランド』を筆頭に、同社が強みを見せるアカデミー賞関連作品の、今後の上映作品は2本。まずはフランスの名女優イザベル・ユペールが、“変態”監督ポール・ヴァーホーヴェンとタッグを組み、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた『エル ELLE』、そしてアカデミー賞長編アニメ映画賞を含む2部門にノミネートされた『クボ・アンド・ザ・トゥー・ストリングス(原題)』だ。『クボ〜』は幻想的な日本を舞台にしたストップモーションアニメ作品で、シャーリーズ・セロン、マシュー・マコノヒー、レイフ・ファインズ、ルーニー・マーラといった豪華声優陣の参加も話題となっている。

 邦画作品は、是枝裕和監督が新境地となる法廷ドラマに挑んだギャガの勝負作『三度目の殺人』を筆頭に、三島由紀夫の異色SF小説を手がけた吉田大八監督の『美しい星』、福島からデリヘルのバイトをするために上京する女性を描いた廣木隆一監督が自らの処女小説を映画化する『彼女の人生は間違いじゃない』、『百円の恋』の武正晴監督が脚本家・足立紳と再タッグを組んだ最新作『嘘八百』など、作家性の強い監督が手がけるエッジの強い企画がそろった。

 一方、洋画作品にも個性豊かな作品が並んだ。2002年のギャガ配給作品『ヘドウィッグ・アンド・アングリーインチ』のジョン・キャメロン・ミッチェル監督の最新作『ハウ・トゥ・トーク・トゥ・ガールズ・アット・パーティーズ(原題) / How to Talk to Girls at Parties』は、1970年代のロンドンを舞台に引っ込み思案なパンク少年を主人公にした青春物語。チャーミングな宇宙人ガール(?)役のエル・ファニング、パンキッシュな衣装を披露するニコール・キッドマンらの出演も関心を集めそうだ。

 また、アクション映画界の巨匠ウォルター・ヒル監督の『ジ・アサインメント(原題) / The Assignment』も注目の一本。組織に捕らわれ、女の身体に改造された暗殺者による異色の復讐劇。“身体は女性、心は男性”という暗殺者役に『ワイルド・スピード』シリーズのミシェル・ロドリゲスが挑んでいる。そのほかにも、ジョン・トラボルタがアクション映画に回帰した『リベンジ・リスト』も話題を集めそうな一本であり、トラボルタがほとんどのシーンをスタントなしで演じている。『パルプ・フィクション』の撮影監督アンジェイ・セクラもスタッフに名を連ねており、さらなる期待が高まる。

 そして来年公開の作品となるが、「映画の父」リュミエール兄弟を扱ったドキュメンタリー『ルミエール!(原題) / Lumiere!』も待機中。彼らの『工場の出口』『ラ・シオタ駅への列車の到着』など110以上の傑作を新たに修復し、彼らの功績をたたえる作品だ。同社取締役の水野貴夫氏も「日本の映画を愛する皆さまにどのようにお届けするのか。ギャガの使命として大切に取り組みたい作品」と決意を語った。(取材・文:壬生智裕)

<今回発表された2017-2018ギャガ株式会社ラインアップは以下の通り>
【レーベル:ギャガスター】
『劇場版 FAIRY TAIL -DRAGON CRY-』(5月6日TOHOシネマズ新宿ほか全国公開)
→原作者・真島ヒロが描き下ろしたオリジナルストーリーを劇場アニメ化。

『美しい星』(5月26日TOHOシネマズ日本橋ほか全国公開)
→三島由紀夫の異色小説を吉田大八監督が現代設定に大胆に脚色。

『怪物はささやく』(6月9日TOHOシネマズみゆき座ほか全国公開)
→英文学の最高傑作を『パンズ・ラビリンス』の製作スタッフが映画化。

『彼女の人生は間違いじゃない』(7月15日ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開)
→『さよなら歌舞伎町』の廣木隆一監督が自身の小説を映画化。

『ボン・ボヤージュ〜家族旅行は大暴走〜』(7月22日ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開)
→幸せいっぱいの家族旅行が、新車のブレーキの故障によって時速160キロの大暴走となるさまを描いたフランス映画。

『エル ELLE』(8月TOHOシネマズシャンテほか全国順次公開)
→フランスの名女優イザベル・ユペールとポール・ヴァーホーヴェン監督がタッグを組んだ“変態”サスペンス

『三度目の殺人』(9月9日全国公開)
→弁護士(福山雅治)VS殺人犯(役所広司)。是枝裕和監督のオリジナル脚本で描く法廷心理ドラマ。

『オーバードライブ(原題) / OVERDRIVE』(9月TOHOシネマズみゆき座ほか全国公開)
→往年の名車が疾走するクライム・カーアクション大作。

『イット・カムズ・アット・ナイト(原題) / IT COMES AT NIGHT』(2017年全国順次公開)
→『イット・フォローズ』の制作陣が放つ心理スリラーの傑作。

『ザ・サークル(原題) / THE CIRCLE』(2017年全国公開)
→トム・ハンクス×エマ・ワトソンで、SNS社会のその先にある恐怖を描いたスリラー。

『クボ・アンド・ザ・トゥー・ストリングス(原題)』(2017年全国公開)
→『コララインとボタンの魔女3D』の制作会社ライカが手掛けたストップモーションアニメ。幻想的な日本を舞台に、勇敢で心優しい少年クボの冒険譚(たん)が繰り広げられる。

『ザ・パリ・オペラ(英題) / THE PARIS OPERA』(2017年冬Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開)
→パリ・オペラ座の裏舞台を描くドキュメンタリー。

『ハウ・トゥ・トーク・トゥ・ガールズ・アット・パーティーズ(原題) / How to Talk to Girls at Parties』(12月2日新宿ピカデリーほか全国順次公開)
→『ヘドウィッグ・アンド・アングリーインチ』監督最新作。童貞パンクボーイ・ミーツ・宇宙人ガール!?

『嘘八百』(2018年全国公開)
→『百円の恋』の武政晴監督が中井貴一×佐々木蔵之介で贈る大人のためのコメディー。

『ザ・レジャー・シーカー(原題) / The Leisure Seeker』(2018年全国順次公開)
→ヘレン・ミレン×ドナルド・サザーランドが贈る感涙必至のロードムービー。

『ルミエール!(原題) / Lumiere!』(2018年全国順次公開)
→「映画の父」リュミエール兄弟にオマージュをささげるドキュメンタリー。

『ザ・コミューター(原題) / The Commuter(原題)』(2018年全国公開)
→リーアム・ニーソン主演のノンストップ・サスペンス・アクション。

『追補 MANHUNT(原題)』(2018年全国公開)
→ジョン・ウー監督×福山雅治による全編日本ロケのアクション超大作。

【レーベル:ギャガプラス】
『ラプチャー -破裂-』(6月3日ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開)
→『セクレタリー』の鬼才スティーヴン・シャインバーグが放つ衝撃のSMホラー。

『リベンジ・リスト』(6月17日シネマート新宿ほか全国順次公開)
→ジョン・トラボルタが本格アクション映画に復帰。アクション映画界に“絶対に怒らせてはいけない男”がまた一人生まれた。

『47メーターズ・ダウン(原題) / 47 METERS DOWN』(8月12日シネマート新宿ほか全国順次公開)
→マンディ・ムーア主演。死の恐怖と隣り合わせとなる恐怖のスキューバダイビングを描き出す。

『ウィル・ユー・ビー・ゼア?(英題) / WILL YOU BE THERE?』(10月ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開)
→過去に数分間戻れる薬を手に入れた医師が後悔していた過去を変えようと挑むさまを描き出す世界的ベストセラーを映画化した韓国映画。

『ジ・アサインメント(原題) / The Assignment』(2017年全国順次公開)
→アクション映画界の巨匠ウォルター・ヒル監督×ミシェル・ロドリゲスによる異色の復讐劇。

『コールド・ヘル(英題) / COLD HELL』(2018年全国順次公開)
→昼はムエタイ選手、夜はタクシー運転手として生計を立てる女性が、猟奇殺人鬼と死闘を繰り広げるさまを描くアクションスリラー。

『セルマ(原題) / THELMA』(2018年全国順次公開)
→ラース・フォン・トリアーの遺伝子を継ぐ北欧ホラーの傑作。

『ノーベンバー・クリミナルズ(原題) / NOVEMBER CRIMINALS』(2018年全国順次公開)
→クロエ・グレース・モレッツ主演。ベストセラー青春ミステリーを完全映画化。

『ザ・ガーディアンズ(英題) / THE GURDIANS』(2018年全国順次公開)
→ロシア版『X-MEN』ともいうべきスーパーヒーローアクション。

【レーベル:ギャガエックス】
『ジュリー・アンド・ザ・シュー・ファクトリー(英題) / JULIE AND THE SHOE FACTORY』(9月下旬新宿ピカデリーほか全国順次公開)
→リストラ計画のうわさが持ち出した靴工場を舞台としたフレンチミュージカル。(配給:ロングライド)

【テレビアニメ】
「ゼロから始める魔法の書」(4月よりAT-X、TOKYO MX、tvk、サンテレビ、KBS京都、BSフジにて放送中)
→第20回電撃小説大賞の大賞受賞作をアニメ化。

「天使の3P!(スリーピース)」(7月より放送開始)
→曲作りが趣味のひきこもりの高校生と、けなげな少女たちがライブを成功させるために奮闘するアニメ。